特集・コラム

西九州新幹線長崎駅の工事最新状況レポート!

2021.07.12

text & photo:RM
取材日:’21.7.12 場所:長崎本線・西九州新幹線 長崎
取材協力:九州旅客鉄道、鉄道・運輸機構

 JR九州では、建設中の西九州新幹線の終点となる長崎駅の新幹線ホームおよびコンコースを報道陣に公開した。既に外構および高架上のホーム部の構造体はかなりの完成度となっており、現時点では1階となるコンコース部の建設がハイピッチで進められている。

▲ガラス張りの駅舎壁面。高架上で西側に在来線、東側に新幹線が並行する配置で、この写真は新幹線側となる東面を見ている。

 この長崎駅は「長崎の新たな玄関口~長崎らしさを体現する駅舎~」というテーマでデザインイメージが作られており、建設途中の現状からもその大胆な狙いが伝わってくる。既存の新幹線駅とはかなり異なる部分なども見受けられた。

▲1階コンコース内でのレクチャーの模様。このフロアはまだ足場なども組まれて盛んに建造中の模様。

▲ホームへの階段・エレベーター部。

▲完成の暁には在来線との乗り換え改札口なども設置される。

 2階にあたるホーム部は、在来線と並行してその東側に並ぶ。印象的なのはカーブを描く膜屋根で、新幹線部で持ち上がったウェーブが在来線部で落ち込むような波形を描いている。しかも長手方向にもウェーブが掛かっており、どの角度から見ても「海への方向性」を感じさせるデザイン意図であろう。なお、新幹線ホームで膜屋根方式は走行風圧の関係もあり採用例がほぼないはずだが、当駅は終端駅(=通過する列車はない)であり、かつ地元からの要望で近傍の山地から夜景を見下ろした際に美しい透過光が見られることを狙ったとのこと。

▲2階にあたるホームへ出ると、Rを描いた膜屋根で全体が覆われ、日中は透過光で大変に明るいイメージであることがわかる。写真右手が在来線ホーム。

▲最も東側となるホームから外を眺める。かつての長崎車両センターのあたりも盛んに再開発中だ。

 さらに最大の特徴と言えるのが、線路の突端を乗降に必要な以上に延ばして長崎港に突き当たるくらいの位置まで持って行っていること。実際にはもう少し距離はあるが、ホーム突端部は一種の展望台として、海と、ここまで乗ってきた(あるいはこれから乗る)新幹線車両の両方の眺めを楽しむことができるのだ。

▲この駅の最も特徴的なホーム突端部。海からの風を遮る壁もない(!)。

▲ホームが先端に向けてスロープで下がっている。列車はスロープが始まるより向こうにしか停まらない(営業開始後はこの撮影位置には入れないようだ)。

▲ホーム武雄温泉方から先に延びる線路を望む。ホームは2面4線だ。

 西九州新幹線は、現在は武雄温泉~長崎間約66kmをフル規格(標準軌)により整備し、武雄温泉駅で博多~武雄温泉間を運行する在来線特急列車と同じホームで乗換を行う「対面乗換方式」により、2022年度秋頃の開業を予定している。投入される車両はN700Sの6両編成で、列車名は長崎行きの在来線特急として長年親しまれた「かもめ」とされることが既に報じられている。

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