text & photo:RM
取材日:’21.4.13 場所(走行写真以外):小湊鐵道五井車庫
取材協力:小湊鐵道
内房線の五井から房総半島中央部の観光地・養老渓谷を経て上総中野までの39.1kmを結ぶ小湊鐵道は、全線単線・非電化、かつ昔懐かしい里山の風景を随所に残す路線として今注目度が高まっている。
▲五井駅跨線橋からの、おなじみの眺め。長年ほぼ単一形式であった中に、JR東日本カラーのキハ40形が異彩を放っている。
同社所属の営業車両は長年キハ200形全14両にて統一されていたが(「里山トロッコ」を除く)、JR東日本で廃車となったキハ40形の譲渡を受け、徐々にキハ200形を置き換えていくことになった。
▲単行で試運転を行うキハ40 2。山深い只見線とは勝手の違う近郊的光景か…? なお、この日の試運転は五井~上総牛久間で1日1往復行われた。
小湊鐵道 上総山田~光風台
その第1陣となったのが、2020年3月まで只見線で活躍していた郡山総合車両センター会津若松派出所所属のキハ40 2021・2026の2両。うち2026番の方が、小湊鐵道キハ40 2と付番され、2021年4月23日の貸切運行から営業運転に投入された。
▲2-4位側を見る。ほぼJR時代の外観そのまま(再塗装も行われていない)のように見える。
同車についての詳細はレイル・マガジン2021年7月号(449号)にて紹介するが、ここではダイジェストにてそのフォトギャラリーをお届けしよう。
- 五井駅跨線橋から車庫を見下ろす。
- 駅脇に新たにオープンした「こみなと待合室」のテラスからの眺め。
- 下りの試運転列車。上総山田~光風台
- 上りの試運転列車。海士有木~上総村上
- 2-4位側の形式写真。前頭部屋上のアンテナツララ除けはダミーとして敢えて取り付けたもの。
- 1-3位側の形式写真。ホロは前位に装着。
- 前位の真正面。北海道の気動車と同様の位置に車番が記されたのがチャームポイント。
- 後位に記された検査・換算標記。貫通扉にはヘッドマークステーが新設されている。
- JR時代に乗降口表示に使われた表示窓は社名表示として固定。「K.T.K.」の略称も掲出。
- 1979年富士重工製で、1991年郡山工場の銘板も取り付けられている。
- 車内を後位から見る。左手前の出っ張りはWC部(小湊では使用しない)。
- 前位から見た車内。セミクロスシートは原形を保っている。
- 夜行列車での使用に備えて装備されていた常夜灯も残っている。
- 小湊では使用しないWC部は締め切りとされる。
- 運転台はJR時代からほとんど変わりはないようだ。
- 在来車キハ200形と同形のDT22台車。
- ATS車上子は、キハ200形に合わせて車端部に移設された。
- 先輩キハ200形との並び。元々キハ200形が持っていた国鉄型気動車との併結運転装置により、この2形式も総括制御可能。
なお、もう1両のキハ40 1(元キハ40 2021)は、塗色変更(キハ200形に準じたクリーム+朱色)、各部検査の上、もう少し先の営業運転投入となる。
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