今年3月13日のダイヤ改正で愛知機関区のDD51が定期運用を終了する。国鉄の無煙化に貢献し、四国を除く全国各地で、長い間「無煙化の雄」として君臨していたDD51。今回は、DD51の定期運用終了というこの機会に改めて、本形式誕生の背景とその発達の過程を、1994年発刊のレイルマガジン別冊「DD51と仲間たち」を元に振り返っていく。
■無煙化の前に立ちはだかる「条件」
1950年代後半に始まった国鉄の無煙化は、本線用の機関車は電気式がDF50、入換用の小型機は液体式のDD13という区分で量産が進められた。しかし、本格的な蒸気機関車の置き換えが迫った1950年代後半になると、DF50では出力、速度とも満足とは言えない状況になり、これに代わる本線用のディーゼル機関車が求められるようになった。
▲プロトタイプとなったDD51形1号機。最初期は茶色に塗装された。
P:RM
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