185系

特集・コラム

「ハッチポッチ ~7人の模景展」レポート

2021.01.24

取材日:’21.1.24
text & photo:羽山 健(RM)

   東京・巣鴨のさかつうギャラリーにて、合同模型展「ハッチポッチ ~7人の模景展」が開催中です。本日お邪魔して素晴らしい作品を拝見してきましたので、ダイジェストにてご覧に入れましょう。

 「ハッチポッチ」とは、英語で「ごった煮のスープ」みたいな意味合い。この作品展も、7人の個性豊かなモデラ―が自由な感性で作り上げた情景作品を一堂に集めています。すなわちスケールや作風も統一はされておらず、もちろん出品作品に何か通底するテーマがあるわけでもないのです。しかしそこはイベントでの展示や雑誌への発表の経験も豊富な作者揃いでもあり、「高いレベルでのごった煮」を存分に味わえました。

 それでは参加モデラ―一人ずつの代表作品をご覧に入れましょう。(五十音順)

●伊藤一卓さん

「大きい京急押入線」 Nゲージの有名レイアウト「京急押入線」の世界を16番に拡大した作品。作者にとっては初の16番作品でもあるとのこと。カーブしたホームが多い京急らしさが再現されています。

●斉藤逸朗さん

「美山宿」 Nゲージスケールですが鉄道の出てこないジオラマ作品。宿場町風の木造日本家屋が街道と門前町として整然と並ぶ世界。建物はすべてヒノキ材からの自作!

●中谷愛子さん

「The Nightmare before Christmas」 ハロウィンの不思議な世界を表現したもので、カボチャのランタンには電飾が施され、不思議な建物のバックには大きな満月が。絵本の場面が立体化されたような世界です。(Nゲージ)

●畑 照明さん

「新宿幻影~新宿東南口」 かつて不法占拠のバラックがひしめき合い、平成初頭まで戦後の猥雑さが残っていたエリアを、一部創作も交えて作り上げたもの。立体交差の階段とその脇の公衆便所は実在していて、匂ってくるようなリアルさが感じられます。(Nゲージ)

●保科賢太郎さん

「電脳廃墟2」 ある映画に触発され、今年に入ってから一気に作り上げた作品。実はパソコンの部品類を破壊の上でストラクチャーに仕立て、全体を錆塗装したものです。(Nゲージ)

●宮下洋一さん

「場末の駅風景」 花巻電鉄中央花巻駅とモチーフとしたモルタル作りの駅舎と場末感のある街並みを再現した16番ジオラマ作品。特徴的な外観の映画館など、昭和時代の地方都市のリアルな情景となっています。

●目黒 拓さん

「銚子電鉄風ジオラマ」 銚子電鉄デキ3用の展示台として、田植え前の水田を製作。踏切待ちのミゼットにはLEDでヘッド・テールライトも装着。(1:80/13mm)

 この作品展は1月31日(日)まで開催(28日は定休日)。緊急事態宣言発出中につき、万人にお勧めするわけではありませんが、節度をもった上で見学されてはいかがでしょうか。

🔶イベント情報はこちら

  • このエントリーをはてなブックマークに追加