185系

特集・コラム

いまさら聞けない!? 185系0番代と200番代を見分けよう

2021.01.29

text & photo:芦原やちよ

 3月で定期運用を撤退する185系。全車同じように見えるかもしれませんが、185系には大まかに分けて2つのタイプが存在します。ひとつは伊豆方面へ向かう特急「踊り子」の運用をメインとした暖地仕様の0番代。もうひとつは上野口から北へ向かう列車への運用を想定し、耐寒耐雪仕様とした200番代です。ほとんど同一の車体ではありますが、細かい点で違いが存在します。今回は現在在籍する0番代と200番代共通の見分けポイントをいくつか解説していこうと思います。

■前面部で見分けよう!

▲タイホンスリットがそのまま見えるタイプが0番代。

東海道本線 東京

▲タイホン部分に防雪カバーが付けられているのが200番代だ。

東海道本線 東京

 185系の0番代と200番代を見分ける上で一番簡単なのが前面のタイホン部分で見分けることでしょう。愛称幕下にあるタイホンスリットがむき出しであれば0番代、防雪カバーが付いていれば200番代です。こちらは前面部を見て一目でわかるポイントになります。

 

■耐寒耐雪仕様の定番装備

▲185系0番代の先頭付随台車であるTR69K。写真右側が先頭部だがスノープラウは装備されていない。

東海道本線 東京

▲一方の200番代。台車の右側にスノープラウが装備されているのが見て取れる。

東海道本線 東京

 185系の0番代と200番代を見分けられるわかりやすいポイントは他にもあります。それがスノープラウです。耐寒耐雪構造の200番代では、先頭台車にスノープラウが取り付けられており、床下を見比べると一目瞭然です。
 スカートが小型の原型だった時代では、前面からでもその存在を容易に確認することができましたが、スカートが大型化されて以降は少々見えづらくなってしまいました。

 

■側面から見分けよう!

 さて今までは先頭部を中心に見分けるポイントを解説しましたが、側面にも外観上の違いが存在します。それが車番の位置です。
 元々斜めの緑ストライプで塗装された0番代は、ストライプ部分と車番部分が被らないように、車番を若干中心よりずらして配置しているのが特徴です。逆に200番代では当初、横方向に走る緑色の帯を配した塗装だったため、車番をずらさずに配置しました。そのため、後年緑ストライプ塗装になった200番代は、モハ184形を除きデザインが車番にかかるような格好となりました。

▲車番の位置の違いをサロ185形で見る。写真は0番代。赤丸で示したのが車番の位置だが、緑ストライプ部分を避けるように車番が配置されているのがわかる。

東海道本線 東京

▲こちらは200番代。緑ストライプの真上に車番が被さるように配置されている。

東海道本線 東京

 ですが少しややこしいのがモハ184形で、0番代・200番代共に緑ストライプは車番にかからない位置に入っています。ですが、これらも若干の違いがあります。
 0番代は、海側山側共に緑ストライプと車番が一定間隔取られています。一方の200番代は、山側と海側で車番とストライプの間隔が極端に異なります。模型製作等をする際はご注意を!

▲モハ184形0番代。車番は緑ストライプを避けるように配置される。写真は山側だが、海側も同様に配置されており、全車ストライプと車番は一定間隔空いている。

東海道本線 東京

▲モハ184形は200番代も緑ストライプにかからない位置に車番があるが、0番代と異なり窓の中心に合わせて配置した関係で、車番と緑ストライプとの間隔が山側と海側で極端に異なる。写真は間隔の広い山側。

東海道本線 東京

▲こちらは海側側面。上写真と見比べると海側は緑ストライプと車番の間隔が極端に狭いのがわかる。

 山手線 新宿

■おわりに

 今回は0番代と200番代の主な外観上の違いを解説しましたが、同一番代でも時代や編成によって細かな違いはまだ多く存在します。引退まで残り少ないですが、是非研究してみて模型作品等に活かしてみてはいかがでしょうか?

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