← → 京王線の戦前製14m級旧型車について鈴木 洋さんがまとめられたRMライブラリーの第111巻『京王線 14m車の時代』が好評発売中ですが、これはその始祖である初代デハ2000形(もと玉南1形)が1927(昭和2)年の改軌時から履いていた雨宮製作所製H-1(部内呼称A-1)です。 雨宮というと、軽便鉄道の車輌を思い浮かべそうですが、郊外電車では京王のほか京成にも台車を納入しております。軸距は1829mmで、鋼板組み立ての台車枠に釣合梁を組み合わせた、かなり独特の外観。この個体はデハ2000形の廃車後、その台枠ともどもチキに転用されたもので、1986(昭和61)年まで使用されていました。京王線の歴史を物語る貴重な存在と言えましょう。 なお、RM LIBRARY111『京王線 14m車の時代』ではデハ2000形をはじめ京王線の戦前製旧型車9形式について、1950~60年代の写真を中心に解説しています。ぜひご覧ください。2008.10.27作成