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【ミャクミャクは今】関西でまだまだ走る大阪・関西万博ラッピング電車 いまだ人気衰えず その現状を探ってみた

2025.10.29

text & photo(特記以外):鉄道ホビダス編集部

 大盛況のうちに閉幕したExpo2025 大阪・関西万博。特に終了間際の盛り上がり方は連日テレビやSNSで話題となり、中でも公式キャラクターの「ミャクミャク」人気は終了してもなお衰えることを知りません。そこで今回は大阪周りでまだ見られるミャクミャクが描かれた大阪・関西万博ラッピング電車をメインに、まだ感じる万博の「残り香」を鉄道中心で探ってきてみました。

※情報は取材時の2025年10月26日現在のもの。

【写真】各社で活躍を続けるミャクミャクラッピング電車たちはどんな車両?写真をもっと見る

■ミャクミャクの名残惜しさを求め ファンがサイネージ広告撮影に集まる夢洲駅

 大阪・関西万博の東ゲート最寄駅として会期中に大活躍したOsaka Metro中央線の夢洲駅。もちろん会期が終了した現在、駅周辺は工事中で万博がつい先日まで開催されていたのが嘘のような静けさに包まれています。
 とはいえ全くの無人かというとそうではなく、関係者の出入りはあるほか、万博が名残惜しいファンたちの集う場所のようになっています。中でも注目を集めているのは駅コンコースに残るサイネージ広告。ここにはミャクミャクが出演するグッズ宣伝の広告が今も流れ続けており、これを撮影したい人が次々とコンコースで立ち止まります。確かに大阪の街を歩いているとミャクミャクグッズを身につけている方もかなり見かけたことから、それも相まって人気を肌で感じることができました。

■ミャクミャクラッピング電車はまだまだ走ってる!

阪急京都線でミャクミャクラッピングのまま活躍する1300系1313編成。

 そんな大人気のミャクミャクですが、関西圏の鉄道では会期終了後も一部ではラッピング電車が走り続け、大阪の街を彩っています。中でも目立つのはOsaka Metro御堂筋線のラッピング。両先頭車の全体にミャクミャクのデザインが描かれたラッピングが貼り付けられており、遠目で見てもすぐに「ミャクミャクだ!」と分かる仕様に。この派手なラッピングというのも大阪という場所らしい華やかな印象を受けます。

 それ以外の各社でもミャクミャクラッピングやヘッドマーク掲出が続けられている会社も多く、阪神では1000系の1206編成に万博記念のヘッドマークとラッピングとともにリーグ優勝記念の副標が掲出されているなんとも豪華な仕様に。

 そんな中、会期が終了していることからラッピングの解除も確認されており、阪急では取材当時京都線1300系と宝塚線1000系ではラッピングの継続が確認されたものの、神戸線でミャクミャクラッピングが施されていた1000系1007編成のラッピングはすでにラッピング期間が終了しているようでした。

 また京阪でも取材時には3000系のミャクミャクラッピング編成である3000系3005編成の運用入りとラッピングを確認できましたが、こちらもSNSを中心にラッピング解除が危ぶまれているようでした。

■ミャクミャクラッピングではないけれど… 「エキスポライナー」の名残は環状線に

会期中「エキスポライナー」で活躍していた時の「JR WEST Parade Train」。現在もこの姿のまま運用入りしている(2025年10月26日現在)。

‘25.4.23 桜島線 桜島 P:服部ひろみ
(鉄道投稿情報局より)

 各社で施されたミャクミャクラッピング電車が会期が終わった後もしぶとく活躍を続けている中、ミャクミャクではありませんが、万博アクセス列車の一つであった「エキスポライナー」で活躍した大阪環状線323系の一部に施された「JR WEST Parade Train」のラッピング装飾も、取材時にはそのまま運用入りしていました。
 この「JR WEST Parade Train」は、一部の323系の桜島駅方先頭車にのみ施されたラッピングと装飾で、外装ラッピングだけではなく車内の至る所に大型ディスプレイを設置し、紙吹雪や花火、シャボン玉といった華やかなエフェクトの映像が流れるといったものとなります。移動の時から万博のワクワク感を味わえる車両でしたが、これらのラッピング・車内装飾は会期終了後はそのまま大阪環状線を走り続けています。ラッピングだけではなく内装まで手が込んだこの「JR WEST Parade Train」。乗車した際には心なしか気分も晴れやかになるような気分になりました。

 多くの人々の記憶に残った大阪・関西万博。会期終了後もまるで別れを惜しむように各路線で活躍を続けるラッピング電車たちからも、その名残惜しさを感じられるようでした。全てのラッピングが終了した後も、万博輸送に従事した彼らの活躍はいつまでも忘れないでいたいものです。

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