text & photo:RM
取材日:’25.9.29 場所:吹田総合車両所京都支所
取材協力:西日本旅客鉄道
毎週土休日に2往復が運行されている特急「まほろば」。大阪~新大阪~法隆寺~奈良間を、東海道貨物線、おおさか東線、関西本線経由でおよそ1時間かけて結んでいる観光特急です。今年3月に定期列車化された際に、「まほろば」専用編成の第1弾として赤色系の「安寧」がデビューしていましたが、この度第2弾として青色系の「悠久」がデビューとなりました。車両は683系の専用番代区分6000番代3両編成で、当面この2編成だけの存在となるグループです。

手前が今回デビューの「悠久」、奥が先行した「安寧」。
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前頭部などに大きく描かれたシンボルマークは両編成で共通ですが、塗色は大きくイメージが異なります。「悠久」の塗色は「墨色から灰渋色のグラデーション」で、「文化の万世(万葉)への継承」を車体に表現したものとなっています。
また、車内の座席も「安寧」の赤色系とは対照的に、青色系とされており、ここに宝相華(ほうそうげ)文様と呼ばれる空想上の花を象ったシートグラフィックをあしらっています。

▲右手の窓越しに見える、「安寧」の赤色系シートと好対照であることが伝わります。
1号車デッキ部分には、歴史的な美術工芸品を展示するギャラリースペースがあり、「悠久」では国宝「新薬師寺十二神将 伐折羅(ばざら)大将立像(レプリカ)」(5分の1サイズ)が10月18日から2026年9月一杯まで展示予定となっています。
またもう一つ画期的な動きとして、この「安寧」「悠久」の両編成が、平日の通勤特急「らくラクやまと」へも投入されると発表されました。10月14日から平日運転で、朝に奈良→天王寺→大阪→新大阪、夜に逆ルートで新大阪→奈良を、停車駅多めで結びます。「まほろば」と違いおおさか東線経由ではなく大和路線軽油となりますが、所要時間はおよそ1時間で大きく変わりません。乗車および撮影チャンスが増えるので楽しみにしたいところですね。
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P:RM




