▲2号車を先頭に入線してくる「SATONO」2両編成。
text & photo:RM
取材日:’24.2.28 場所:郡山駅
取材協力:東日本旅客鉄道東北本部
JR東日本東北本部では、宮城・福島・山形の3県を中心に東北の旅を楽しんでもらうための観光列車として、HB-E300系「SATONO」をデビューさせます。営業運転開始を前に、2月28日報道向けの公開が郡山駅にて行われました。
車両は、2010年に製造された「リゾートあすなろ」HB-E300系2両編成を改造したもの。ハイブリッド方式の気動車で、五能線の「リゾートしらかみ」や新潟地区の「海里」などとも同系列の車両になります。「リゾートあすなろ」は元々2両編成2本が在籍していましたが、車番が3の編成は既に盛岡地区の「ひなび」に改造されてり、今回「SATONO」となったのは車番が4の編成です。
「SATONO」と言う愛称名には「東北の郷」をイメージしており、車窓から眺める郷(さと)の景色や降り立った瞬間の郷の香り、郷の人・食・文化などをこの列車に乗って楽しんでもらいたいという思いが込められています。ロゴマークは、「三本のライン」で「鉄道の線路」「田・畑」「海・川」を表現し、後方の「山」は東北の雄大な山々を表現。それらの組み合わせによって、東北地方の豊かな自然の中を軽やかに走る列車というのを表しています。
▲東北の自然の中を行く列車をイメージ化したロゴマーク。
前述の通り2両編成で、その2両で外部塗色と車内が大きく異なります。1号車HB-E302-704は緑カラーで、車内はグリーン車のボックスシート。青いパーテーションと一体化された白いシートには、宮城・山形・福島の県旗をイメージした3色帯があしらわれています。大型テーブルも設置されており、ダイニングカーも兼ねています。
▲緑カラーの1号車はグリーン車でもあります。
一方、2号車HB-E301-4は青カラーで、車内は普通車指定席のリクライニングシートとなります。黒い座面に薄茶色の背もたれを組み合わせたシートで、明るく落ち着いたトーンを表現しています。
「SATONO」は4月6日より、まずは磐越西線で営業運転を開始。春季は他に左沢線での運行も計画されています。これから広い範囲での活躍が期待できる車両、出会いが楽しみになりますね。