鉄道ホビダスに投稿いただいた作品のなかから、「夏」をテーマにした写真・エピソードをお届けします。
かつて北陸エリアで夏の定番イベントといえば、「金沢総合車両所松任本所」の一般公開であった。
車両の整備点検をする現場の見学はもちろんのこと、「縁の下の力持ち」的な存在である保線作業の実演や作業車の展示、点検や修理中とみられる車両の見学、引退した車両との再会、デビュー間近の観光列車公開など、毎年いくつかの注目や発見があった。また、このイベントは広く一般に公開されていて、レイル・ファンだけでなく同所がある地元白山市の市民や石川県民をはじめ、親子連れの姿も多くみられた。
‘18.8.26 金沢総合車両所松任本所(一般公開時に撮影) P:宮島昌之
特に「天井車体クレーン」の実演は人気が高く、バラバラにされた車両の姿を下から見上げる機会はそうそうあることではない。電車好きの子ども達にとっては鉄道全般を身近に感じることができる貴重な機会だったのだが、熱中症対策による開催時期の変更や新型コロナ感染症拡大の影響が重なり、2018年8月開催の後は毎年中止が続いている。さらに、例年秋に行われていた北陸新幹線の整備点検などを行う「白山総合車両所」の一般公開も同様に中止となっている。
金沢港では、新造のW7系の陸揚げが度々行われているが、屋外なので社会的距離が保てれば、親子で安心して「空飛ぶ電車」を見ることが出来る貴重な機会に違いない。そして来年こそはコロナ禍が落ち着き、両イベントともに無事開催できることを心から願っている。
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