text & photo:RM
取材日:’22.2.21 場所:多度津工場
取材協力:四国旅客鉄道
松山を拠点に、予讃線伊予大洲・八幡浜方面へ運行するJR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」。2014年にキハ47形の改造車で運行が始まり、高評価を得ていましたが、この度2代目車両としてキハ185系をベースとした車両が誕生。4月2日の営業デビューを前に、本日多度津工場にて報道公開されました!
▲2代目「伊予灘物語」はキロ185系3両編成。茜色と黄金色のカラーリングや、伊予灘の夕景をモチーフとしたシンボルマークは初代車両から継承。新制服に身を包んだアテンダントの皆さんと共にお披露目となりました。
■編成について
初代車両は2両編成でしたが、2代目は中間車を連結した3両編成で、1両ごとに異なる内装が与えられています。伊予大洲・八幡浜方1号車・2号車は号車の愛称と室内イメージを初代車両から継承。一方、新設の松山方3号車は「大切な人と過ごす時間と空間」をテーマに、1両まるごとをたった8名のためのグリーン個室としました。
▲3号車「陽華の章」側から見た編成。なお、初代のイメージを継承した外部塗色ですが、今回、JR四国の車両で初めて全面的なメタリック塗装となっています!
■1号車「茜の章」定員27名
▲1号車キロ185 1401「茜の章」。伊予灘を染めてゆく夕焼け空をイメージしています。普通列車用に格下げ改造されていたキハ185形3100番代からの抜擢。後位側の扉は閉鎖され、サテライトカウンター部となりました。また、正面オデコ部のライト形状が、たぶん初代のキハ47形のイメージも意識したものへと変更されています。
▲車内は、山側(写真右手)は全長に渡って2人掛けテーブルを、海側は運転台寄りに4人掛けテーブルを3台設置。
▲海側の連結面寄りには海向き展望シートが5席設置されています。
▲初代と異なり、客室から前面展望を楽しむことができます。
(図版:JR四国提供)
■2号車「黄金の章」定員23名
▲2号車・キロ186 1402「黄金の章」。沿線に降り注ぐ太陽や、愛媛の名産であるみずみずしい柑橘をイメージ。種車は元を辿るとグリーン・普通合造のキロハ186形で、直近まで「アイランド四国2」だったキロ186 8。
▲車内は、海側(写真左手)に海向き展望シートおよびペアシートを。山側に2名用対面シートを設置。
(図版:JR四国提供)
■3号車「陽華の章」定員8名
▲3号車・キロ185 1403「陽華の章」。JR四国で初めてとなる、2~8名まで対応可能なグリーン個室「Fiore Suite」、すなわち1両まるごと貸切車なのです。
▲最大8名掛けのソファシートは海側を向いています。適度に円弧を描いて向き合うような配置で、親しい方との思い出作りに最適。
▲鏡張りの天井で、空間に広がりを持たせています。
▲カウンターにはアテンダントが待機しています。
▲ギャレーの内部。
(図版:JR四国提供)
■その他の施設
2号車に多目的トイレ、3号車には女性専用トイレと男女共用トイレを設置しています。
■新たな制服
「レトロモダン」「憧れ」「親しみやすさ」をコンセプトにデザインしたもの。
▲アテンダントの新制服。左から、秋冬のエプロン、同正装、春夏のエプロン、同正装。
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