1952(昭和27)年に新潟鐵工所(現・新潟トランシス)で夕張鉄道キハ200形として新製された国鉄のキハ07形とほぼ同一設計の半鋼製車体の気動車で、キハ201とキハ202の2両のうちの1両である。夕張鉄道の旅客営業廃止によって1975(昭和50)年にキハ202が岩手開発鉄道に譲渡され、その際に僚車であるキハ201の部品を組み合わせて岩手開発鉄道キハ301となった。夕張鉄道時代に機関と変速機の間に流体継手が使用された珍しい構造に改造され、その後エンジンをDMH17Cに換装し、暖房を温水及び排気暖房からウェバスト式暖房に改造して暖房能力が増強されている。外観上は側面中央の扉を埋めて2扉化するとともに、動台車側一部のみロングシートとしてセミクロスシートから転換クロスシートに変更し、さらに開閉窓のアルミサッシ化と固定窓のHゴム化、扉のプレスドア化やタイフォンの正面中央窓上への移設などの改造を受けている。岩手開発鉄道では主力のキハ202に比べて大型であったが、機械式であるために予備車的な扱いであり、暖房設備がキハ202より強いことから、キハ202の検査時以外は厳冬期に若干使用される程度であった。岩手開発鉄道でも2度目の旅客営業廃止に遭遇し、廃車後は個人に売却されたものの引渡しがされず、2001(平成13)年7月に解体された。 ’88.9.7 盛機関区 P:前 直也
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