text & photo:RM
取材日:’21.12.3 場所:南栗橋車両管区春日部支所
取材協力:東武鉄道
東武鉄道では、100系&200型がデビューから30周年を迎えたことを記念して「特急リバイバルカラー車両企画」を展開しているが、その第3弾として、100系「スペーシア」に先代の看板特急であった1720系「デラックスロマンスカー(DRC)」カラーを施した編成を登場させ、2021年12月3日に報道公開された。
▲東武浅草方6号車から見た編成写真。角ばったデザインだった1720系とは大幅に異なる流麗なスタイルの100系に、思いのほか同系塗色が似合っている。
▲国鉄と東武とで激しくシェアを争った日光向け優等列車のライバル対決に終止符を打った決定版的車両が、1720系「デラックスロマンスカー」だった。
‘89.7.28 東武鉄道伊勢崎線 東武動物公園~姫宮 P:梶村昭仁(消えた車両写真館より)
1720系は1960年に日光線の特急列車として登場。高級感漂う暖色系の色調と、前頭部のボンネットスタイルで人気を博した。車内設備も私鉄特急界のトップを目指し広いシートピッチ&リクライニングシート、貫通路の自動ドア、ジュークボックスを備えたサロンルームがあり、1991年まで31年間にわたって日光・鬼怒川エリアへの特急として不動の地位を築いた。
今回このカラーへ変更されたのはトップナンバーの101編成。ロイヤルベージュをベースに窓廻りなどにロイヤルマルーンを配色したカラーリングは、懐かしさや風格、そして観光特急としての華やかさが十分に感じられるものだと言えよう。
▲塗り分けラインがスペーシアとしての元の塗色に準拠していることがよく分かる。
▲運転台の窓枠にライトグレーが塗られている。
塗り分けラインは極力スペーシアのオリジナルを反映しており、先頭部で斜めに下りてくるストライプの角度や太さが元の塗色と同じであることに気づく。ただし、窓上の細帯も元塗色では先頭部まで斜めに下りてくるデザインだが、ここだけは運転台窓につなげる形で終わっているのが目立つ違いだ。その運転台窓の窓枠、元々はブラックアウト処理されているところが、今回ライトグレーで彩色されている。これもDRCのその部分を彷彿とさせる部分と言えよう。
▲車番表示もマルーン色。
▲LEDによる行先・種別表示器。
この「デラックスロマンスカーカラー」スペーシアは12月5日から運行を開始する。同日より記念乗車券も発売となる。
▲東武日光・鬼怒川温泉寄りの1号車から見た編成。
■関連記事
🔶特急リバイバルカラー第3弾! スペーシアが「デラックスロマンスカーカラー」に!
🔶デビュー30周年! 東武100系「スペーシア」、リバイバルカラー登場!!
🔶東武鉄道 特急リバイバルカラー車両第2弾 200型「1800系カラーリング」登場‼