JR東海では、同社所属の新幹線電気軌道総合試験車923形0番代「ドクターイエロー」(T4編成)について、老朽化のため2025年1月をもって検測走行を終了し、引退すると発表しました。
‘24.6.6 東海道新幹線 静岡~掛川 P:大谷真弘(鉄道投稿情報局より)
ドクターイエローは、約10日に一度、実際の営業路線を走行しながら、電気設備や軌道設備などの状態をチェックしています。T4編成は2001年9月から運用を開始し、2005年に登場したT5編成(JR西日本所属)と交互に走行して東海道・山陽新幹線(東京駅~博多駅間)の検測を行っています。その確かな検測データにより、新幹線の安全・安定輸送は確保されています。
今回、JR東海所属のT4編成が引退となりますが、JR西日本所属のT5編成を用いた検測走行は当面継続されます。ただし、現在ドクターイエローで行っている検査は2027年からN700Sに導入される営業車検測機能により代替される予定とも発表されていますので、現存2本のドクターイエローに直接の後継車は存在しないということがこれで確定したと言えるでしょう。
なお、JR東海では引退するT4編成を用いた各種イベントを予定しています。
・車両基地での撮影会の開催
・体験乗車イベントの開催
・車体のお掃除イベントの開催
・ドクターイエローに関連した記念グッズの販売