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時速300kmでも検査可能! JR東海が新しい架線検査装置を開発

2023.12.12

 東海道新幹線では、列車の安定輸送にとって重要な架線の維持管理のために、ドクターイエローによる検測のほか、日々の沿線徒歩巡回等により架線の外観検査が実施されている。この外観検査について、JR東海は検査の高頻度化並びに今後の労働力不足を見据えた省力化を目的に、営業列車で架線を検査する装置を開発したと発表した。今回開発した「架線三次元検測装置」と「電車線金具異常検知装置」は、時速300kmまでの高速走行中に、架線同士の位置関係や電車線金具といった架線の細部にわたって検査できる国内初の技術となっている。


▲ドクターイエロー

‘22.4.24 東海道新幹線 米原〜京都 P:清水 聡(今日の一枚より

■技術開発の概要
(1)架線三次元検測装置


(プレスリリースより)

・複数の架線が交わる箇所等は、その位置関係次第では列車走行時にパンタグラフや架線自体の損傷につながる可能性があるため、架線同士の位置関係を厳密に管理する必要がある。
・従来、架線交差部等では架線の高さや架線同士の間隔を人が器具で現地測定していたが本装置の導入により、高速走行中でも架線の位置関係を三次元的に測定し、その良否を自動で判定することが可能となる。
(2)電車線金具異常検知装置


(プレスリリースより)

・従来、沿線40万個に及ぶハンガ等の電車線金具は、地上からの目視による外観検査と夜間の保守用車等を使用した至近距離からの検査を組み合わせて実施していた。
・本装置の導入により、高速走行中に金具の画像を撮影し、AIを用いて、金具の変形や破損等の異常を自動で検出する。
・また、時刻や周辺環境に関わらず、時速300kmの高速走行時でも、金具を細部まで安定的に撮影することが可能となる。

■効果
・本装置で取得したデータを今後整備するミリ波方式列車無線で伝送し、架線の状態変化を早期に発見することで、タイムリーな保守作業が可能となる。
・作業員が日々全線の各地で実施している徒歩巡回等による外観検査や夜間の測定作業の削減につながり、JR東海が現在推進している「業務改革」にも資する取り組みとなる。

■今後の予定
・装置の長期耐久性など営業列車への搭載に向けた検証及び更なる精度向上を行い、ミリ波方式列車無線(2027年運用開始予定)運用開始後の活用を見込んでいる。

詳しくはこちら
JR東海ウェブサイト

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