東海道新幹線では、ホーム上のさらなる安全性向上を目的として、利用の多い「のぞみ」停車駅を対象に可動柵を設置してきた。 このうち、新大阪駅については、これまで20番線から26番線において東海道新幹線駅において初めてとなる乗降扉位置の異なる16両編成および8両編成の双方に対応した大開口可動柵の設置工事を順次進めてきた。
開口部長さ実に5mという、巨大な可動柵。P:JR東海提供
このたび、20番線への設置工事が完了したことで新大阪駅での整備も完了。 今回の新大阪駅での設置工事の完了により、東海道新幹線の「のぞみ」停車駅における可動柵の整備が完了したことになる。
■設置箇所:東海道新幹線 新大阪駅20番線
■使用開始:2022年12月1日(木)始発列車より
■可動柵の概要
・名称:大開口可動柵
・寸法:扉長さ約5m(通常の可動柵は3.4m)
・材質:扉部をアルミ材から炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に変更
・扉構造:片持ち構造
・特長:材質の見直しにより、扉部の強度を確保しつつ最大限の軽量化を図り、扉長さの長大化を実現。片持ち構造(車輪なし)で扉長さ約5mは国内最長。
※片持ち構造とは…戸先側に支持がなく、扉の重量を戸袋側の駆動部のみで支える構造。
「片持ち式」のため、長大な扉を戸袋側だけで支持している。P:JR東海提供
【参考】東海道新幹線「のぞみ」停車駅の可動柵の整備完了時期
・東京駅 2014年度
・品川駅 2017年度
・新横浜駅 2017年度
・名古屋駅 2015年度
・京都駅 2015年度
・新大阪駅 2022年度
【編集部追記】新大阪駅新幹線ホームは20~27番線まであるが、2013年供用開始という新しい27番線ホームはその時点で16両編成対応の可動柵が設置済となっていた。従って同番線には8両編成の列車は入線しないという運用になっている。