レイル・マガジン初代編集長である笹本健次さんの写真集第8弾。前作「北海道・国鉄編」につづくもので、昭和40年代の北海道の鉄道シーンから、「国鉄の蒸機」以外を取り上げている。最もボリュームを割いているのは炭砿鉄道で、高校~大学生時代の作品がこれだけの大判引き伸ばしに耐えるクオリティであることに恐れ入るばかり。北炭真谷地の古典客車や夕張の自社発注機11形、そして一際思い入れが深いという美唄の4110形など、見ごたえが尽きない。
除雪車編では「パラボラ式」に改造されたキ100形、気動車編では客車改造気動車キハ45系、キハ03形レールバスなど、記録としての希少性が現代においてさらにアップしている題材であろう。前巻での約束通り、機関区配線図が13区分、収録されている。
〔収録されている炭砿鉄道(掲載順)〕三菱大夕張鉄道、夕張鉄道、北海道炭礦汽船真谷地専用鉄道、三美運輸、三菱鉱業美唄鉄道、留萌鉄道、日曹炭鉱天塩鉱業所専用鉄道、雄別鉄道
〔収録されている機関区構内配線図〕五稜郭、長万部、倶知安、小樽築港、苗穂、留萌、室蘭、鷲別、追分、岩見沢、新得、帯広管理所、池田
■笹本健次 著
■発行:ACJマガジンズ/発売:イカロス出版
■B4変型判横綴じ/134ページ/3,740円(税込)