近鉄は、2024年秋に新型一般車両(4両×10編成)を導入すると発表した。新型の一般車両の導入は、2000年のシリーズ21車両以来24年ぶりとなる。近鉄は、昭和40年代に製造した車両約450両について、乗客の利用状況を見極めたうえで、必要分を置き換える計画を行うとしている。詳細は以下の通り。
(プレスリリースより)
■運行開始時期:2024年秋(予定)
■投入線区:奈良線、京都線、橿原線、天理線(以降他線区へも展開予定)
■新造両数:4両×10編成 計40両
■投資額:約84億円(1両あたり約1.85億円(設計費等除く))
■車両の特徴
(1)コンセプト:ご利用いただくあらゆる方々に使いやすく、お客さまと地球環境に優しい車両
(2)車内防犯対策:車内に防犯カメラと乗務員と通話ができる車内通報装置を設置
(3)バリアフリー対応
・ホームから編成連結部への転落を防止するため、転落防止幌を編成先頭部に設置する。
・従来車両と比べて車両床面の高さを下げ、駅ホームとの段差を低減する。
・各車両の両端に優先座席を配置する。(うち1か所は車いすスペースを併設)
・車内の扉上に大型の液晶ディスプレイを設置し、停車駅、次の駅や駅構内設備等を多言語で表示するほか、列車の運行情報も案内する。
(プレスリリースより)
(4)環境負荷軽減:新型の VVVF インバータ制御装置や車内照明・前照灯にはLED照明を採用する。
(5)ロング・クロス転換シート(L/C シート):座席はロング・クロス転換シート(L/C シート)を採用し、車内の混雑度に応じて最適なシート配置を提供する。
(プレスリリースより)
(6)ベビーカー・大型荷物対応スペース:ベビーカーや大型荷物に対応する座席付きのスペースを一両あたり2箇所設置する。
(プレスリリースより)
(7)抗菌・抗ウイルス対応:深紫外線 LED により車内空気の除菌を行う装置を導入するほか、座席表布などに、抗菌・抗ウイルス機能を付加する。
(8)デザイン
・外観デザインは、近鉄伝統の赤色をより鮮やかにすることで新しいイメージを創出する。
・車内の内装には、花柄の座席表布や木目調の壁を使用して、明るく優しい印象とする。
(9)その他
・戸閉力を制御することで、閉まる扉に荷物が挟まった場合に抜き取りを容易にする。
・個別に扉を開閉できるスイッチを設置し、酷暑時や厳冬期の車内保温を図る。
・省メンテナンス性を考慮した各種機器を採用する。