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「SL冬の湿原号」客車リニューアル第1弾「たんちょうカー」報道公開!

2021.12.27

text & photo:RM
取材日:’21.12.27 場所:苗穂運転所
取材許力:北海道旅客鉄道


 JR北海道、冬の名物列車として20年以上の運転実績を誇る「SL冬の湿原号」。C11形蒸機が旧型客車と14系の混結からなる客車編成を牽き、釧網本線で冬季の週末を中心に運行されている。

▲スハフ14 505。手前側、不揃いの「田の字」配置窓が新たに設置された展望通路。

 この度、この列車の魅力をさらにアップし、今後も多くの方にSL列車の魅力を楽しんでもらうため、客車のリニューアルを2年がかりで行うこととなった。本日は今年度に予定される2両のうちの1両、スハフ14 505(1号車・たんちょうカー)が完成し、施工を行った苗穂運転所にてお披露目された。

リニューアルのコンセプト
 客車5両編成のうち、両端の1・5号車(共にスハフ14形)を「たんちょうカー」、中間の2~4号車(スハシ44形・オハ14形)を「ストーブカー」とする。今年度にリニューアルを施工するのは「たんちょうカー」の2両。2種の客車を編成とすることで、往復乗車で異なる楽しみ方ができるというのが狙いである。そして「たんちょうカー」のコンセプトは、「雄大な釧路湿原や丹頂を間近に感じることができる車両」というものだ。

▲左右非対称の室内配置となった。

 具体的には…

(1) 釧路川や湿原など、川側の眺望を楽しめるよう、川側にカウンター席(2人掛け×6席)を配置し、山側には高床化したボックス席(4人掛け×6席)を設置した。

▲川側には2人掛けのカウンター席が窓向きに設置されている。

▲山側となるボックスシートは一段高い配置で、カウンター席の乗客の頭越しに眺望を楽しめる工夫がされている。

(2) 新たに設置された機器室(従来、床下に設置されていた発電用エンジンを、更新を兼ねて室内に配置)に隣接する通路の窓を大型化し、展望通路とする(当然、展望通路が川側)。展望部の窓は大小4枚の窓から成り、足元付近まで窓開口部があって線路すぐ近くの地面を見下ろせる。

▲機器室脇の通路が展望通路となって、大小4枚の窓が田の字配置されている。写真左手に機器室がある。

▲展望通路を見通したところ。椅子はなく、腰もたせのクッションが設置されている。

▲機器室と客室との間のスペースに、モバイル機器用の充電スペースがある。

▲窓2枚分のスペースを大改造して展望通路にしている。

▲その反対側は機器室ルーバーがある。

(3) 座席の色調は「丹頂の赤」をヒントに、レトロ感ある臙脂色、壁面は雪原に点在する木々をイメージした木目調としている。

▲丹頂の赤をモチーフとしたシートの生地。

(4) 木材を使用した、暖かみがあり高級感を感じる室内。

 というところが挙げられる。外観としては、車掌室側の窓2枚分のスペースが前述の機器室/展望室となっており、この1号車=スハフ14 505の場合、3位側に展望窓を設置、反対側となる4位側は機器室用のルーバーが設置されてものものしい外観だ(今後登場の5号車=スハフ14 507では左右逆になる)。屋上のクーラーも従来5基搭載であったところ、機器室側2基を取り外し、新たに機器室からの排気装置が搭載されている。また、従来エンジンが設置されていた床下に空いたスペースが出来ているのも目に付くところだ。塗色は従来と変わらず、茶色に赤帯というレトロ調だ。

スハフ14 505「たんちょうカー」フォトギャラリー

▲普段は見られない妻面の様子。貫通扉の色味が分かるのも貴重。

 「たんちょうカー」2両を連結した今年度の「SL冬の湿原号」は、2022年1月22日から3月21日まで、計33日間の運転となる(昨年比+12日)。

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