photo & text:RM
取材日:’21.12.24 場所:東武鉄道 南栗橋車両管区
取材協力:東武鉄道
C11形2両体制で「SL大樹」を運行している東武鉄道では、3両目のSLとして、大手私鉄では初となる蒸気機関車の動態保存を目的とした復元を進めている。それが「C11 123」で、実は元国鉄機ではなく、複数の私鉄を渡り歩いた異色の経歴の機関車でもある(経緯については、文末にリンクのある別記事に詳述)。
この度、このC11 123の今後の準備や運転についての安全を祈願する儀式として、車体組み上げ後、初めてボイラーへの火入れを行う「火入れ式」が、2021年12月24日に執り行われた。修復後、初めてほぼ完全となった姿でのお披露目ともなった。
▲アンベールされてお披露目された瞬間。
式典では、まず白いベールで被われたC11 123のアンベールが行われた。同機は廃車後長い間北海道内の個人が倉庫にて保管していたもので、屋内保管とはいえ東武鉄道搬入時にはかなり傷みが進行していたが、外板は見事に修復され、新製されたようなピッシリとした感じになっている。実際、大阪のサッパボイラにて修復された際、罐銅部や煙室部は新製されたものだ。
▲火入れ式の模様。
▲根津嘉澄取締役社長による「点火の儀」の様子。写真提供:東武鉄道
▲栗橋車両管区下今市機関区 須藤和男区長による「投炭の儀」の様子。写真提供:東武鉄道
▲関係者によるフォトセッション。
つづいて火入れ式の「点火の儀」、「投炭の儀」などの儀式、そしてフォトセッションなどがしめやかに挙行された。このC11 123の復元により、国内では唯一の同一形式による3 両体制となる。これからロッド類の取り付けなど最終仕上げに入り、来春のデビューを予定している。
■C11 123フォトギャラリー
■関連記事
◆東武鉄道C11 123のボイラー修復完了! 茶色いスハフ14も登場!