横浜市交通局では、市営地下鉄ブルーラインに新型車両「4000形」を導入すると発表した。『海辺の先進的な都会感』をコンセプトに、凛とした佇まいとスピード感を感じさせるデザインが特徴。機能面では、バリアフリーや快適性の向上に加え、防犯カメラの導入など安全性も向上させる。2022年5月から運行を開始予定。
■エクステリア(外観)
外観イメージ。(横浜市交通局WEBサイトより)
各種調査から「横浜のイメージ」や「横浜らしさ」を抽出し、『海辺の先進的な都会感』をコンセプトとして位置づけ、凛とした佇まいとスピード感を感じさせるデザインとした。先頭車両は、従来のブルーラインの面影を残しつつ、全体的に平面や直線のエッジを際立たせた構成としている様々な方向を向いた面が、見る角度とともに先頭形状の表情を変化させ、躍動感を感じさせるデザインとなる。
■インテリア
インテリアイメージ。(横浜市交通局WEBサイトより)
床面はブルーラインのシンボルカラーであるブルー、壁面をグレーとし、出入口には注意喚起色であるイエローを配置した。ゆずりあいシート部の床面は赤、壁面を白とすることで認識しやすいカラーリングとした。
インテリアイメージ。(横浜市交通局WEBサイトより)
着座位置が分かりやすいバケットシートはそのままに、座席幅を従来の470mmから480mmに拡大するとともに、座面の材質を見直したことで座り心地を向上させた。シート端部の袖仕切りを大型化し、座っている方・立っている方両方ともに快適に過ごせるようにした。
■バリアフリーの向上
車いす、ベビーカーエリアイメージ。(横浜市交通局WEBサイトより)
今までのバリアフリー機能(ドア開閉予告灯、車いす固定具等)に加え、車いす・ベビーカーエリアに2段手すりや床面表示を新たに設けた。
■安全性の向上
車内防犯カメライメージ。(横浜市交通局WEBサイトより)
セキュリティ向上を目的として車内防犯カメラを1両あたり3台設置。車両間の貫通扉はガラス製とし衝突防止対策として横浜をイメージしたパターンを施した。
貫通扉イメージ。(横浜市交通局WEBサイトより)
■導入計画
新型車両4000形は、2023年度までに全8編成を導入する。第1編成は2021年12月に納車され試運転等を行い、2022年5月に営業運行を開始する計画。
・2021年度…製造着手
・2022年度…5編成運行開始
・2023年度…3編成運行開始
※現在ブルーラインで保有している車両のうち、最も古い形式である3000A形車両(28年経過)に代わる車両として導入する。
【編集部追記】3000A形の置き換えは、当初は3000形グループ直近の増備車である3000V形によって行われるとアナウンスされており、川崎重工(現・川崎車両)が2018年に7編成を受注している。しかしこれは現在まで竣工しておらず、何らかの事情によって3000V形7編成から4000形8編成へと計画が変更になったものと見られる。なお、4000形の製造所について公式発表はなされていないが、川崎車両兵庫工場にて目撃されている。