JR九州と株式会社グルーヴノーツは、持続的なモビリティサービスの実現に向けて、量子コンピュータ等の最新技術を活用した「鉄道車両の運用最適化」の検証プロジェクトを開始したことを発表した。
▲対象路線で運行しているものと同形式のBEC819系
’20.12.25 香椎線 雁ノ巣~海ノ中道 P:浜村正弘
(鉄道投稿情報局より)
■プロジェクト概要
鉄道車両の運用の基本となるダイヤ(列車運行計画)作成の際、熟練者が経験によって鉄道車両の編成や割り当てを決定してきた。今回のプロジェクトでは、グルーヴノーツが提供するクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を活用して、量子コンピュータやAIなどの先端技術や高度な数理モデル等を使った車両最適化のシミュレーションモデルを構築し、実用化することを目指すもの。
また、同時にクラウドコンピューティングや量子コンピュータを活用し、鉄道車両の運用計画を最適化・自動化することで、車両の保有数を削減し、車両の維持コストや将来の老朽取替にかかる設備投資を抑制することを目指す。
■量子コンピュータについて
量子コンピューティング技術の中で、量子アニーリングといわれる計算技術は、物理法則の原理を利用して、 膨大な選択肢から、制約条件を満たし、ベストな選択肢を探索する「組合せ最適化問題」を高速・高精度に導き出すのに長けた新技術。
■検証対象
福北ゆたか線・若松線を主に走行する車両