JR東海は、2020(平成32)年度に営業投入を予定している「N700S」のデザインについて発表した。なお、このデザインを反映させた「N700S確認試験車」は2018(平成30)年3月に完成する予定。 ▼「N700S」先頭デザイン(イメージ) 画像提供:JR東海◆先頭デザイン・N700系シリーズの形状を進化させた「デュアル スプリーム ウィング形」 小牧研究施設における技術開発の結果、左右両サイドにエッジを立てた形状とし、走行風を整流することで更なる環境性能向上を図っている。・前照灯にLEDライトを新幹線で初採用 LEDの採用により、省エネルギー化・照度向上・長寿命化を実現する。また、先頭形状を活かし、前照灯を拡大することで、照射範囲を広げ、視認性向上を図る。・新しい形状に相応しい車体デザイン 東海道新幹線の象徴である白地に青帯を踏襲する。また、先頭部の青帯で”Supreme(スプリーム)”の「S」を表現する。▼(左)N700Aと(右)N700Sの比較。(イメージ) 画像提供(2点とも):JR東海◆インテリアデザイン ビジネスや観光など幅広い利用者のニーズに対応するため、機能性を考慮しつつ、くつろげる空間となるよう柔らかな曲面を採用し、グリーン車では「ゆとりある空間と個別感の演出」を、普通車では「機能的で快適な空間」をコンセプトにしている。(1)客室のデザイン・空調吹出口を側面パネルと一体化し、広い吹出口を確保することにより、室内温度の均一化を図っている。また、グリーン車では窓側の座席ごとに荷棚と一体化した大型の側面パネルを採用し、一人ひとりの空間を演出している。・照明はLED間接照明とし、天井を光学的に最適な形状とすることで、室内照度の均一化を図っている。また、停車駅に近づいた際に荷棚の照度を上げ、乗客に荷棚にある荷物への注意を促す。車内テロップにフルカラー液晶を採用し、画面サイズを拡大することで、案内情報の視認性を向上させる。(2)座席のデザイン○グリーン車座席・N700系から好評の「シンクロナイズド・コンフォートシート」をさらに進化させ、リクライニングの回転中心の変更とともに、座面と背もたれの角度を最適化することで、リクライニング時の太もも裏側への圧迫感を低減するなど、長時間座っていても快適な座席とする。・フットレストを大型化しつつ、足元スペースを拡大している。・読書灯の照射範囲を拡大している。○普通車座席・背もたれと座面を連動して傾けるリクライニング機構を採用し、より快適な座り心地を実現する。・グリーン車同様、全座席にコンセントを設置する。◆デッキ部について・デッキは、N700系を踏襲し、曲面形状のパネルを採用する。・トイレは壁面の配色を光沢のあるツートーンカラーとすることで清潔感とやすらぎを提供する。また、スイッチ類を集約した操作パネルを採用し、利便性向上を図っている。●詳しくはこちらを参照(pdf形式)●JR東海 ウェブサイト