185系

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北海道新幹線で使用する主な保守用車等の導入について

2015.10.09
 JR北海道では、北海道新幹線における安全安定輸送の確保や乗り心地の維持を行うため、新青森~新函館北斗間で使用する保守用車を導入する。
 新幹線と在来線が共用走行する区間は「三線軌道」となっていることから、これに対応した専用の保守用車を導入する。
 また、新幹線車輌の検査・修繕において、編成を分割するため自走出来ない車輌を車両基地内で移動させる専用機械についても導入する。
1.確認車
【日本製 6台 約1億2千万円/台】
 新青森~新中小国信号場、および木古内~新函館北斗間の新幹線運転区間において、夜間作業時間帯における保守作業後の落失物等の有無や、新幹線車輌が走行するための設備の安全を確認するため、支障物検知装置を搭載した「確認車」を導入する。
2.高所作業車【日本製 4台 約1億円/台】
  架線延線車【日本製 2台 約2億5千万/台】
 新幹線車輌等が走行することによる架線の摩耗状態等を至近距離で検査するために使用する「高所作業車」、および、電力設備の障害復旧および更新工事において架線の張り替えおよび旧線の巻き取り時使用する「架線延線車」を導入する。
3.マルチプルタイタンパー
【オーストリア製 1台 約4億円】(2016(平成28)年3月以降導入予定)
 列車が繰り返し走行することにより、線路に軌道変位(ゆがみ)が発生するが、これを放置すると乗り心地が悪化するだけでなく、最悪の場合は脱線事故に至ることとなる。このゆがみを整正するため、「マルチプルタイタンパー」を導入する。この作業車の「道床つき固め用ツール」はマクラギ方向に可動できるタイプであることから、共用走行区間の三線軌道等の複雑な構造においても対応可能となっている。
4.レール削正車
【スイス製 1台 約19億円】(2016(平成28)年1月以降導入予定)
 列車が繰り返し走行することにより、レールの頭頂面に微細な凹凸が発生するが、「レール削正車」を導入してレール頭頂面を削正することで、列車通過時に発生する騒音を低減するとともに、線路に与えるダメージの軽減、軌道材料の延命化が図れる。今回導入する「レール削正車」には24個の砥石が設置されており、標準軌および狭軌で使用可能なタイプとしていることから、共用走行区間において3本のレールを同時に削正することができる。
5.新幹線用除雪車
【日本製 9台 約6千万円/台】
 北海道新幹線の三線軌道においても除雪可能な「新幹線用除雪車」を導入する。この除雪車は、軌間内(レールとレールの間)の積雪を除去するため、軌間内に除雪用の鉄板(フランジャー)を降下させることで新幹線車輌の走行に支障が無いよう除雪するが、他の新幹線運転線区では例のない三線軌道の形状に合わせたフランジャーを搭載している。
6.入換動車
【日本製 1台 約1億4千万円】
 北海道新幹線H5系40輌については、定期検査(全般検査、台車検査)等において編成を分割して函館新幹線総合車両基地内を移動させることから、車輌移動用の機械として入換動車を導入する。

詳しくはこちらを参照(pdf形式)


JR北海道 ウェブサイト


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