東武鉄道では、現在、東武本線を運行している特急〈スペーシア〉、特急〈りょうもう〉などに加え、特急列車のさらなる利便性の向上を目的に、2017年春に新型特急車輌「500系」8編成を導入する。 「500系」の開発コンセプトは、「さまざまな運行形態で運用可能な速達性と快適性を持った特急列車」であり、1編成3輌固定の併結・分割を可能とした仕様とする。これにより、途中駅で列車の併結・分割などを行い、利用者の目的地に合わせたシームレスな利用が可能となる。 車輌デザインは、数多くの鉄道や自動車などのデザインを手掛ける奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」の監修により、エクステリア(外観)は東京スカイツリー(R)に代表される先進的でシンボリックなデザインとしたほか、インテリア(内装)は江戸の伝統色「江戸紫」をモチーフとした色を腰掛けに使用し、天井には鬼怒川や隅田川の流れをイメージした造形をあしらうなど、「沿線の魅力をつむぐ」デザインとしている。 車輌設備には、東武鉄道では初めてとなる車体動揺防止制御装置(アクティブサスペンション)を全車輌に搭載して乗り心地の向上を図るほか、高効率の永久磁石同期電動機(PMSM)やアルミ車体およびLED照明などを採用して、環境負荷の低減を図る。また、車内でのWi-Fi環境やPC電源を整備するほか、AED・医療支援器具の据付け、車いすスペース・車いす対応トイレの設置を行うなどサービス向上・バリアフリー化を行う。 ▼エクステリアデザイン(イメージ) P:東武鉄道ニュースリリースより【500系概要】1.車輌型式名 500系2.愛称 未定3.導入輌数 24輌(3輌固定×8編成)4.導入路線 東武本線5.導入時期 2017年 春(予定)6.車輌仕様・編成 3輌固定(Mc1+T+Mc2)・サイズ 車輌長20,000mm、車体幅2,870mm・座席数 161席(3輌合計)※シートピッチ1,000mm・付帯設備 バリアフリートイレ、洋式トイレ、男性用トイレ・前面形状 両運転台とも併結可能な構造(中央貫通方式)7.製作会社 川崎重工業株式会社8.車輌概要(1)車輌デザインについて【エクステリア(外観)デザイン】 東京スカイツリー(R)に代表される先進的でシンボリックなデザインとし、車体基本色の「シャンパンベージュ」でおおらかで豊かな時の流れを、特急の格式と沿線の緑豊かな自然をイメージした「フォレストグリーン」で表現し、東武グループのグループロゴカラーである「フューチャーブルー」を窓下にあしらい、全体デザインを引き締める。【インテリア(内装)デザイン】 東京スカイツリーのイメージである「白」を基調としながら、雄大な大地や樹木のイメージである「木目」を配置し、天井は鬼怒川や隅田川の流れをイメージした柔らかな造形としている。また、江戸の伝統色「江戸紫」をモチーフとした配色を腰掛けに使用し、袖部分には江戸の伝統工芸である「印伝」をモチーフにした柄をあしらう。【デザイン担当・監修】 デザイン担当:川崎重工業株式会社 デザイン監修:KEN OKUYAMA DESIGN(代表 奥山清行氏)(2)車輌設備について【車体動揺防止制御装置(アクティブサスペンション)の搭載】 車体の左右方向の振動を抑制する装置(空圧式)を、全車輌に搭載し乗り心地の向上を図る。【永久磁石同期電動機(PMSM)、アルミ車体およびLED照明などの採用】 鉄道車輌の駆動用主電動機である永久磁石同期電動機(PMSM)を搭載し、車体にはアルミを使用して軽量化を図り、前照灯や室内照明にLEDを採用することで消費電力を低減するなど、環境負荷の低減を図る。【サービス向上、バリアフリー化】 車内でのWi-Fi環境・PC電源を整備するほか、AED・医療支援器具の据付け、車いすスペース・車いす対応トイレを設置するなど、サービス向上・バリアフリー化を行う。●詳しくはこちらを参照(pdf形式)●東武鉄道 ウェブサイト