原鉄道模型博物館では、原信太郎自身が撮影した16mmフィルム映像の中でも日本の蒸気機関車の中から、とりわけ貴重なものを選び上映する「原信太郎 日本の蒸気映像公開」を開催する。
○上映内容
◆貴重な映像「走るC53」
特急列車を牽引した唯一の3シリンダ量産機。 戦後1950年までに教習用の1輌以外はすべて廃車された。この1輌が1961年に復元され、吹田操車場~鷹取間を2日間のみ記念走行した時の映像。その後は京都梅小路蒸気機関車館にて展示されている。
◆急行を引く9600
1968年8月、D51、C58、C57などの走る山陰線。大正初期から国鉄最後の蒸気機関車となるまで走行した長命な形式の9600は、四国を除く日本全国で貨物用として活躍したが、ここでは寝台急行を牽引している珍しい風景が撮影されている。
◆お召列車C58
宮津線で、C58が牽引するお召列車。ピカピカに磨き上げられ、遠景には昭和皇后(香淳皇后)が手を振る姿も見える。1968年10月。
◆白鷺号C61
1972年、大阪~神戸鉄道100年記念で走るC61蒸気機関車、白鷺号。大阪駅から梅小路機関区へ。
◆片上鉄道
今や廃線となった岡山県の鉱山鉄道を1966年4月に撮影した映像。国鉄型のほか独自設計のC13蒸気機関車、明治生まれの客車、昭和の気動車も見どころ。
◆別府鉄道
1965年兵庫県西南部を走る別府(べふ)鉄道最後の蒸気機関車、6号のさよなら運行映像。1921年に飯山鉄道2号機として誕生した日本車輌製0-6-0タンク機。西武鉄道を経て1956年別府鉄道にやってきた。
1965年、DB201が入線するまでは5号機とともに本線貨物の主力として活躍した、最後の姿。
◆明治号牽引や播但線で三重連などの雄姿、C57
1968年明治号と名付けたC57が運行。大阪、湊町駅から、明治の客車を牽引した。70年山陰線、 71年播但線でのC57も撮影している。71年の播但線では、C57の三重連結という珍しい姿も。
◆加悦鉄道、2号機関車が走る
加悦(かや)鉄道を走る2号機関車。日本で最初に新橋~横浜間を走った1号機関車に次いで、1873年日本上陸した車輌。現在は加悦SL広場に静態展示されている。国の重要文化財。
○開催期間
2014年5月31日(土)~7月12日(土)
毎週火曜日の休館日、および6月15日(日)、7月6日(日)の模型教室開催日は除く。
○上映時間
(1)11:30~ (2)13:00~ (3)14:30~ (4)16:00~
各約10分、全編80分程度(下記映像8本で約80分となる。)