185系

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新型ラッセル車輌の投入について

2014.02.17

 JR西日本では、エリア内の線路上の除雪に使用しているラッセル車輌の置き替えとして、新型ラッセル車輌を投入する。

 この新型ラッセル車輌は、JR発足以降、JR他会社も含めて最初に新製するラッセル車輌で、単線・複線両方の除雪に対応できる機能があり、いずれの線区でも使用できることが大きな特徴となっている。新型ラッセル車輌の投入により、除雪の機動力が向上させる。



▲P:JR西日本ウェブサイトより



○車輌形式

 キヤ143形



○投入輌数、時期

・2輌

・平成26年2月~3月



○主な使用線区

 北陸本線など



○主な車輌仕様

(1)単線・複線両方の除雪が可能な構造

・運転室からの操作により両先頭部に装備している除雪用ラッセル翼を単線除雪・複線除雪に切り換えることにより、単線・複線の両方に対応できる構造としている。

・ラッセル車輌として使用しない期間は、両先頭部の除雪用ラッセル翼を取り外して牽引車輌としても使用可能。



(2)衝突時の安全対策の向上

・除雪用ラッセル翼を取り外して牽引車輌として使用する際に、前面衝突時の乗務員への衝撃を低減するための衝撃吸収構造を採用している。



(3)安全性の向上

・ATSやEB装置の電源が投入されていない場合などに、警報などにより乗務員に知らせる装置を装備しているほか、運転状況記録装置や映像音声記録装置を搭載し、安全性の向上を図っている。

・車輌機関室内にエンジン・変速機をそれぞれ2台搭載し、運行にあたっての安定性の確保を図っているほか、機関室内には自動消火装置を搭載している。



※注釈 「ATS」とは、列車が停止信号機に接近すると、地上からの制御信号により運転室内に警報ベルを鳴らして運転士に注意を促したり、自動的にブレーキを作動させて、列車を停止信号機の手前に停止させる装置のこと。

※注釈 「EB装置」とは、保安装置のひとつで、運転士が運転機器操作を60秒間行わなかった場合にブザーが鳴動し、さらに5秒間何もしなければ自動的に非常ブレーキが作動する装置のこと。



(4)その他

・前方や車輌側面後方の除雪状態を映し出す確認用カメラを搭載し、運転室のオペレーターが除雪状態を確認できるようになっている。

・従来のラッセル車輌に比べて大幅な軽量化を図りながらも、従来と同等の除雪能力を有している。

・最新の気動車と同様なエンジンを採用し、環境負荷の低減に配慮。

・最新の気動車と部品の共通化を図ることにより、メンテナンスの軽減を図っている。



○デザイン

 従来の気動車と同様に両先頭部に運転室を配置し、前方の視認性の向上に配慮した構造としている。また車体外部塗装は、雪の中でも存在感のある既存のラッセル車輌と同一の朱色をベースに、前面および運転室側面にはゼブラ模様を配することにより、躍動感と存在感を強調したデザインとしている。


詳しくはこちらを参照


JR西日本 ウェブサイト


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