JR東日本横浜支社では、「東京メガグループ」の路線である横浜線の顧客満足向上に向けて、2013年春以降にE233系の営業運転を開始する。
あわせて各駅の設備を安全で便利に、快適に利用できるよう改良するとともに、利用客の声を参考にして様々な施策に反映させていく。また、沿線の魅力向上に向けて、イベントの実施などを検討する。
■2014年春にE233系営業運転開始
「故障に強い車輌」「人にやさしい車輌」「情報案内や車輌性能を向上した車輌」をコンセプトとし、従来型車輌と比較してさらにサービス向上を目指した車輌で、室内照明をLED化し明るい車内空間を維持しながらも、これまでの同系列車輌と比較し、照明にかかわる消費電力が約40%抑制される。
定員は205系と比較して約1割増加し、混雑が緩和されるほか、座席幅拡大や車内外の情報案内装置の充実など、快適性も向上する。
また、投入予定の28編成すべてに横浜線らしいデザインを入れることも検討している。
■駅設備の見直し
①横浜線ホーム上の照明のLED化
横浜線を「ホーム照明LED化」のモデル線区として、優先的にホーム照明のLED化を推進し、省エネでかつ明るく、安全で快適な駅を目指す。
○2013年3月末までにLED化する駅
新横浜駅・十日市場駅・町田駅・古淵駅
○2014年度末までにLED化する駅
菊名駅を除く横浜線全駅のホーム(東神奈川駅~八王子駅)
※菊名駅は大規模改修工事を予定しているため対象外
※八王子駅は横浜線ホームのみ
②新型自動改札機の導入の推進
横浜線全駅で、視認性などをさらに向上させた、薄型の新型自動改札機を2014年度までに順次導入する予定(八王子駅は2015年度以降を予定)。
あわせて、従来から要望の多い幅広タイプの改札通路の導入も検討する。
新型自動改札機は、従来、奥に設置されていたIC処理結果表示部を手前に移し、ICカードをタッチした直後にカード残額が確認できるように改良。
本体上部に、LEDラインライトを設置。入場時、「通行可」の場合は青色、「通行不可」の場合は赤色に点灯する。また、本体の幅が従来機の200mmから180mmにスリム化する。
③案内サインを分かりやすいデザインに
他線との乗換駅を中心に従来と比較して見やすく、またJR横浜線の改札口であることが分かりやすいように、「緑」を基調とした4ヶ国語対応の案内サインを、2009年度に実施済みの東神奈川駅以外の各駅についても集中的に整備を進めていく予定。
○2013年3月に実施済みの駅
長津田駅・町田駅
○2013年度工事実施予定駅
新横浜駅・鴨居駅・中山駅・淵野辺駅・相模原駅・橋本駅
④町田駅に「ベビー休憩室」の設置計画
駅周辺にデパート等の商業施設が多く立地し、乳幼児を連れいている利用客が多い町田駅の中央改札口付近に「ベビー休憩室」の設置を計画している。
■横浜線の主要駅に「ご意見承り箱」を設置
新型車輌E233系の投入が決まったことを機会に、駅におけるサービスレベルアップに向けた取組みとして、横浜線の主要駅に「ご意見承り箱」を設置する。備え付けの記入用紙にて投函された意見・要望については、今後の施策に反映していく。
○実施予定駅
東神奈川駅・菊名駅・小机駅・長津田駅・町田駅・相模原駅・橋本駅
○実施期間
2013(平成25)年3月22日から9月30日まで(予定)
■各種ウォーキングイベントの実施
横浜線沿線の魅力を改めて見直し、魅力を盛り込んだウォーキングイベントを展開し、横浜線沿線の魅力を集中的に発信する。
○駅から歩くウォークラリー「えきぽ」
2014年度末までに、横浜線全駅から始まるコースを設定し、利用客に沿線の魅力を伝えていく。
※「えきぽ」とは、駅から始まるオススメのウォーキングコースやハイキングコースを、携帯電話で位置情報(通過ポイント)を取得しながら楽しむウォークラリー
○駅からハイキング
2013年度上期は以下のコースを設定。
・橋本駅コース(期間設定コース)「花めぐり、水潤う、まちなかハイク」
6月1日(土)~30日(日)
橋本駅~相模原北公園~相模川自然の村公園~橋本駅
・十日市場駅コース「里山風景とハナショウブを楽しむハイキング」
6月16日(日) 十日市場駅~新治市民の森~しょうぶ園~中山駅
※このほかにも沿線の魅力をめぐるウォーキングを計画中
■地域と連携した鉄道にちなんだ楽しいイベントの実施
3月23日(土)に横浜市緑区長津田地区センターの協力を得て、こども向けの「鉄道を知ろう」イベントを実施。今後も地域と連携したイベントを横浜線の各駅に展開していく。
この他にも、車輌基地等でこども向けイベントを検討中。