JR東海は、2013(平成25)年度末の完成を目標に、山梨実験線の延伸工事(24.4km)と先行区間(18.4km)の設備更新工事を進めているが、延伸後の新実験線(42.8km)で走行する、営業線仕様の超電導リニア新型車輌の概要を発表した。
車輌形式はL0(エル・ゼロ)系で、L(エル)はリニア(Linear)を表し、0(ゼロ)は新幹線と同様、営業線仕様の第1世代の車輌を表している。
先頭形状は現在の車輌をベースにより滑らかな形状とし、先頭長は試験結果を踏まえ車内空間の確保と空力特性を考慮して15mとなる。
カラーリングは東海道新幹線のイメージを踏襲しつつ、白色塗装範囲を増やして軽快感を演出するとともに、青色塗装の配列で躍動感を演出する。
車体断面は居住性を向上するため角型の車体断面(車体幅2.9m、車体高3.1m)となり、N700系と同様に頭上空間と荷棚収納スペースを拡大する。
車輌は先頭車4輌、中間車10輌の合計14輌を製作。このうち先頭車2輌、中間車3輌の5輌については今年度内に製作に着手、2013(平成25)年度に完成して同年度末の延伸完了後の新実験線で走行する予定。また、残りの9輌(先頭車2輌と中間車7輌)は、2015(平成27)年度までに順次投入する予定となっている。
新実験線においては最長12輌編成とするなど、今回製作する14輌を様々に組み合わせて営業線へ向けた最終的な走行を行なう。
▲L0系の先頭形状とカラーリング。イラスト:JR東海ニュースリリースより(以下すべて)
▼従来の試験車輌とL0系との車体断面図。
▲L0系の客室イメージ。
▼車体側面に取付け予定のロゴ。