HOYA株式会社PENTAXイメージング・システム事業部は10日、ペンタックス初の中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645D」を発表した。
同機は、35ミリ判の約1.7倍もの面積サイズを誇る44mm×33mmという大型で高性能なイメージセンサー(Kodak社製高性能CCD)を搭載し、独自の画像処理技術などにより、有効約4000万画素の超高精細で圧倒的な解像力が得られる高画質画像を実現している。
さらに、マグネシウム合金製ボディや、背面LCDを頑強に守る強化ガラス(硬質保護ガラス)を採用することにより軽量で堅牢な外装とし、防塵防滴構造の採用などにより、耐久性と信頼性を大幅に高め、アウトフィールドでの撮影を容易に行なうことができる。また、smc PENTAX645レンズをはじめ、従来からのペンタックス645システムの多くに対応した本体設計となっている。
メモリーカードスロットはSD/SDHCメモリーカード用を2基搭載し、記録形式に応じて画像を記録するカードを振り分けたり、片方を同じデータのバックアップに使用することもできる。
オートフォーカスは、新開発の11点ワイドAFセンサー“SAFOX IX+(サフォックス ナイン プラス)”(中央部9点はクロスタイプ)を採用し、中判デジタル一眼レフカメラに求められる高精度なオートフォーカスに対応するとともに、測光は77分割測光素子を採用して高精度な測光を可能としている。
また、撮影者の意図や撮影シーンに応じて画像仕上げを選択できる“カスタムイメージ”機能を搭載。リバーサルフィルムで撮影したような色調を楽しむことのできる“リバーサルフィルム”をはじめ、全8種類のカスタムイメージを用意していほか、露出モードは、同社伝統のハイパープログラム、ハイパーマニュアルを継承しているほか、感度優先(Sv)モード、シャッター速度&絞り優先(TAv)モード、シャッター優先(Tv)モード、絞り優先(Av)モードをはじめとする全9種類を用意し、自在の表現を可能とする。なおシャッタースピードは最速1/4000秒で、X=1/125秒の高速シャッターを搭載する。
背面の画像モニターは、3.0型・約92.1万ドットの大型液晶を採用。視野角は上下左右それぞれ約170度と広く、ローアングル・ハイアングル撮影なども快適に行なえるほか、外光の反射を抑えて映り込みを軽減するコーティングがなされており、日差しの強い屋外でもモニターが見やすくなっている。
このほか、電子水準器を搭載しており、ファインダー内表示の露出バーを電子水準器表示に切り替えることができるほか、ミラーアップの撮影も可能。なお常用感度はISO200~1000で、感度拡張によりISO100、ISO1600での設定も可能。
「PENTAX 645D」は2010(平成22)年5月中旬の発売で、価格はオープン価格(実勢価格80万円前後)。
また、「PENTAX 645D」発売とともに、デジタル撮影に最適化した光学設計の「D FA645」レンズを開発、第一弾として短焦点タイプの標準レンズ『smc PENTAX-D FA645 55mmF2.8AL[IF] SDM AW』を発売する。
同レンズは「PENTAX 645D」に装着すると、35ミリ判換算で焦点距離43.5mm相当の画角が得られる。光学系に高性能ハイブリッド非球面レンズを採用した7群9枚のレンズ構成で、諸収差を極限まで補正するとともに、十分な周辺光量と高い解像力を実現。「PENTAX 645D」の性能を最大限に引き出すことが可能。
また、7箇所にシーリングを施した防塵・防滴構造を採用し、「PENTAX 645D」との組み合わせで、雨天や霧の中といった悪条件での耐久性・信頼性を向上している。なお、今後同社が発売する、防塵・防滴構造採用の中判デジタル一眼レフカメラ用交換レンズには、製品名称に“AW(All Water)”を冠して展開していく予定となっている。
こちらも発売は2010(平成22)年5月中旬。価格はオープン価格(ケース、フード付)で、実勢価格は10万円前後。
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