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資料館

春の富山の渡船を巡る① 富山県営渡船

2009.04.14
 

岩瀬浜から出発した「ライトレール接続線」のバスは、途中から鯰鉱泉、四方と、かつての射水線の駅名のバス停を通過する。29年前、ブラスバンドが電車を見送った射北中学校前の線路跡には桜が咲き誇っていた。

県営渡船の堀岡発着場は、射水線があったころから変わりない。地鉄のバス停は今も「新港東口」である。
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越の潟からフェリーが到着する。1966年、富山新港建設のため、堀岡~越の潟間の道路橋と地鉄射水線は分断され、翌1967年から渡船が運航されるようになった。その後、射水線が廃止された経緯は、RMライブラリー107『富山地鉄笹津・射水線』に詳しい。

ロシア語も併記された待合室の時刻表。以前は有料であったが、現在は運賃無料である。電車と道の代替であったから、かつては24時間運航であったが、現在は深夜帯は代替のジャンボタクシーが港を迂回する形で運行されている。

この日の船は1987年製の「こしのかた」(46総トン)。自動車は乗れない。「県営」(正式には富山県富山新港管理局船舶課)なので、中央には富山県のマークが付く。


堀岡を出港。海辺を見ると、一つ目の橋脚で切断された道路橋と、その手前に小さな橋脚が残っている。切断された射水線の跡であろう。

先ほどから背景にも写り込んでいたが、この両岸を結ぶ、というより遥かに飛び越えるような「新湊大橋」の建設が進んでいる。その大きさたるや想像を絶するもので、完成すると日本海側最大規模の斜張橋となるらしいが、完成した時、渡船はどうなるのだろうか。徒歩での移動には渡船の方が便利なように思えるが…。

約770m、5分で越ノ潟に到着。

駅に行くと万葉線の電車が到着。駅の掲示を見ると、4月18日から5・6本目のMLRV1000形「アイトラム」が就役するそうで、そうなると原則ほとんどの列車がアイトラムでの運行となるそうだ。ひょっとするともう乗ることができなかも知れないデ7074に乗って、次の航路に向かうことにした。

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