資料館

一形式一輌「分」のFS504

2007.02.15
 
古町構内
2006.9.22 古町
 伊予鉄古町駅のホームから車庫を眺めると、モニ30や古い木造客車と並んで3輌分の台車が見えた。左から2輌分はFS316のようだけど、左の1輌分はなんだろう? 台車枠のFS504の文字を頼りに調べてみると、長電から来たモハ603のために伊予鉄で自社発注したものらしい。
231:FS504
2006.9.22 古町
 自車発注の高性能車600形の3連化用としてモハ603(もと長野電鉄モハ1102)が入線したのは1979(昭和54)年。長電時代は釣り合い梁台車を履いた吊り掛け駆動車だったが、伊予鉄では既存の2輌に合わせて高性能化するため台車が新製された。台車枠はモハ300形用のFS397と同じだが、既存の600形の日車製台車(ND-104)に合わせたのか、枕ばねはコイルばね。ただし、FS397と同じくダイレクトマウント。コイルばねでダイレクトマウントというのは、他にもないではないが、珍しい部類だろう。FS504という形式はこの1輌分のみということになるようだ。
モハ603
1994.3.23 西衣山
 ポジファイルをひっくり返すと、現役時代のモハ603の写真が出てきた。長電時代の貫通型運転台は伊予鉄入線時に既存の2輌と同じ意匠の中央運転台に改造され、すっかり伊予鉄の電車になりきっていたけど、裾の丸みや両開き2扉という側面の見付けは長電時代のままだった(長電時代の姿は『RM LIBRARY86 長野電鉄マルーン時代』をご参照のほど)。栗(マルーン)、りんご、そしてみかんと、果実色の衣装をまとい続けたこの電車が廃車になったのは、この翌年のことだったそうだ。
2007.2.15作成
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これまでに収録した伊予鉄道関連の台車

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