当初は2700系から流用されたものを中心としたコイルばね台車を履いて登場した京王帝都電鉄5070系(後の5100系)のうち、第1~5編成のTc車の台車振り替えの際に採用された日立製作所製の台車である。原形式のKH-53は5000系第7・8編成のTc車で採用されたもので、KH-53Aでは空気ばねがベローズからダイヤフラムに変化している。 京王5000・5100系は地方私鉄数社に譲渡され現在も活躍中だが、1372㎜という軌間からその多くは営団3000系のFS510など他社の台車が組み合わされており、京王時代の台車を履くのは伊予鉄に譲渡されたTc車のもののみ(1067㎜軌間に改軌)。ただし、京王時代とは車体との組み合わせは変化している。写真は伊予鉄道クハ760(もと京王5000系クハ5754)が履いているもの。軸距:2100mm 車輪径:860mm軸箱支持:軸箱守(軸ばね) 枕ばね:空気ばね写真:2005.10.16 横河原 高橋一嘉伊予鉄郊外線の主力として活躍するもと京王5000・5100系。高浜方に連結されるMc車の台車は東武鉄道2000系からのFS340である。参考文献『鉄道ピクトリアルNo.578』(1993年 電気車研究会)『復刻版 私鉄の車両17 京王帝都電鉄』飯島 巖・森本富夫・荒川好夫(2002年 ネコ・パブリッシング)2006.3.22作成LINKこれまでに紹介した京王電鉄関連の台車のリンクこれまでに収録した伊予鉄道関連の台車