遠州鉄道の主力形式であった30系。このうち、’68年製造のこの編成は、前年製造のモハ30+クハ80同様、側引扉に1,400mm幅両開扉を採用。性能は吊掛式で他車と共通ながら、同車は旧モハ15形と旧クハ61形からの走行機器流用車のセミ新車。当初はモハがKS33形、クハはTR11と、新製車体に不釣り合いな足回りであったが、’79年に日車製のND306A(前年新製のモハ25、クハ85と同形)エアサス台車と交換。外観や乗心地の面での見た目は向上した。また、’87年冷房改造が行われた。性能は基本的に他30系と同様ながら、機器流用車故、電気制動未装備車であった。1000系車輌の増備により’99年5月廃車。 ’87.8.20 西鹿島線 遠州上島─遠州曳馬 P:梶村昭仁