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【お待たせっ!】東京メトロ南北線9000系、2両増結で8連化。12月16日より運行開始!

2023.12.13

▲従来の6両編成に、中間車2両を組み込んで8連化した南北線9000系。

text & photo:RM
取材日:’23.12.13 場所:綾瀬車両管理所
取材協力:東京メトロ

よくよく見れば違いが分かる! ほかの写真はこちら

 東京メトロでは、南北線用の9000系に新造の中間車2両を増結することで6→8連へと輸送力増強を図ることとなり、今回初めて8連化された編成が報道公開されました。

 南北線は目黒~赤羽岩淵間を結ぶ路線で、東急目黒線・新横浜線、相鉄線、埼玉高速鉄道とも相互直通運転を実施しており、走る車両は非常にバラエティに富んでいます。実は既に他社の車両は一部8連化されており、地上設備側的には対応完了済。今回、満を持して東京メトロ車両が8連化されるという格好です。

 とはいえ9000系は試作車登場が1990年というそれなりに経年している車両でもあるため、まず増結対象は1995年以降に製造された2~4次車(13編成)とし、既存車両も同時に大規模改修を加えて編成として足並みを揃えることとしています。

■新製車(中間車2両)について
 既存6両編成の中央部、新4・5号車として増結されます。2両とも付随車で、車体はアルミダブルスキン構造、設計の基本は千代田線用16000系となります。既存車と比べると、車体が平滑で、窓枠がなく、妻面角が面取りされているところが特徴です。また、台車は既存車がボルスタレス台車であるところ、ボルスタ台車となるFS777A形となっています。

▲新5号車となる新造車(9509号車)

 内装は寒色系のシートモケットで、袖仕切りに木目板とガラスをあしらったもの。既存車と統一感を持たせつつも新造であることもアピールして斬新かつ開放感のある車内としています。

■既存車大規模改修について
 新造車も含め全車両にフリースペースを設置することになり、一部座席を撤去しています。また、従来は1両当たり2区画であった優先席を3区角(先頭車は1区画)に増強。シートモケットは暖色系で、袖仕切り部には半透明のアクリル板を追加設置しています。

 また、電動車のVVVFインバータ制御装置はフルSiC(シリコンカーバイド)素子、主電動機は全閉型高効率誘導電動機を採用することで、消費電力量を軽減。補助電源装置(SIV)も新世代ハイブリッドSiC素子を適用し、消費電力装置の軽減および省スペース・軽量化を図っています。

運行開始は12月16日
 この9000系8両編成は、2023年12月16日(土)より運行を開始。今後も前述の通り順次他編成の8両編成化が進められます。編成での定員は、6両編成が882人であるところ8両編成では1,200人と大幅に増加。混雑緩和に力を発揮することでしょう。

 

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