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特集・コラム

北陸新幹線敦賀延伸で、敦賀駅の在来線特急ホームが新しくなります!

2023.11.20

▲大阪・名古屋方から新しいホームに進入してくる試運転列車683系。

text & photo:RM
取材日:’23.11.20 場所:敦賀駅
取材協力:西日本旅客鉄道金沢支社

 来る2024年3月16日の北陸新幹線敦賀開業に向け、当面新幹線の終点となる敦賀駅では開業に向けた工事が進行中です。開業の暁には大阪・名古屋~敦賀間の在来線特急列車は、新幹線ホームの真下に新設される在来線特急専用ホームに入線し、乗換の便宜を図ることとなっています。この度、その在来線特急ホームへの線路切り替え工事が完了し、試運転列車を運転して施工確認を行う様子が報道公開されました。

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▲在来線特急ホームは31~34番線の2面4線。今回の試運転列車は32番線に入線しました。

 在来線特急と新幹線とのリレー乗り継ぎ…という点では、西九州新幹線の武雄温泉駅での同一平面対面乗換方式が印象的ですが、今回上下乗換方式が採用された理由としては、北陸新幹線が敦賀に到着する直前で北陸自動車道をオーバーパスしており、整備新幹線としては異例に高い位置にホームがあることなどが挙げられるそうです。また、在来線は大きく分けて大阪方面と名古屋方面の2方向から集束されるので、列車本数が西九州新幹線より多いということもあると思われます。

▲無事32番線に停車した試運転列車。新幹線ホームとは、コンコース階を挟んで真下に位置しています。

 そもそも、北陸新幹線の敦賀駅ホームは在来の敦賀駅のホームとは位置がやや離れた場所にあります。具体的には北東方向にオフセットした上で、間に電留線も挟んでいることで距離があり、そのために在来線特急のホームを新幹線の真下に建設した…という経緯です。言い換えれば、在来線特急とハピラインふくいや小浜線との乗り換えは、従来よりもやや不便になることに注意が必要かもしれません。

 さて、敦賀駅は上り方に敦賀運転センターがあり、これを挟むように上下線が東西に離れている…という特徴的な線形ですが、この在来線特急ホームに進入する下り線は従来の上り線側に線増して(共に運転センターの東側)並走する形になっています。従来の下り線からは新ホームには入線できない線形です。

 また、31~34番線ホームに入線する特急列車は基本的にすべて当駅止まりとなります。しかし行き止まりのホームとはなっておらず、福井方に引き上げ線があってその先でスイッチバックして前述の在来線ホーム横の電留線につながる線形となっています。

 なお、上下乗換標準時分は8分に設定されるとのこと。入線試験は9日間実施し、以後訓練運転が予定されています。

 ちなみに、敦賀駅は従来は駅舎は片側1ヶ所のみにしかない構造でしたが、新たに新幹線側に東口ができることとなり、その新駅舎も姿を現しています。モダンで大規模な駅舎となっていて、こちらも完成が楽しみです。

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