text & photo:RM
取材日:’23.2.24 場所:新幹線総合車両センター
取材協:東日本旅客鉄道
E8系はE3系と同じ7両編成。写真では新幹線区間で使用するドア↓ステップが張り出した状態。
2024年春からの営業運転開始を目指し、間もなく走行試験が開始される、山形新幹線用の新型車両E8系。2月24日、その車体が報道陣に公開されました。
普通車の車内。シートは紅花の陽に照らされる黄色から、抽出される紅色へのグラデーションを表しています。
グリーン車では、針葉樹林の広がる月山の緑色と最上川の水面のゆらぎを座面カラーで再現。P提供:JR東日本
E8系のデザイン的なトピックスは、「アローライン」と呼ばれる形状のノーズ部分にあります。E3系では275キロとなっている最高速度を300キロへと引き上げるため、空力解析により生み出された形状で、ノーズ部分の長さは9メートル。E3系は6メートルなので、1.5倍の延長により実現した形です。この数値は、秋田新幹線E6系(ノーズ長13メートル)と比較すると短くなっており、つまり高速度性能を向上させつつも、客室空間を拡大したこととなります。また、E3系では運転台前方についていたライトは真横あたりに設定され、新しい表情を作り出しています。
一方、車体色のイメージは基本的には現在のE3系を踏襲し、上部から「おしどりパープル」、「紅花イエロー」、「蔵王ビアンコ」へと続きます。3色ともに地域に根差したイメージを反映させたもので、途切れなくつながる紅花イエローで、山形の風土と離れた土地にいる人々の心の結びつきが表現されています。
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画像:JR東日本東北本部提供
P:菅原和輝