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特集・コラム

3Dプリンタがなくても立体にできるって本当!?出力サービスで3D鉄道模型を作る!

2023.02.20

 自分で作成した3Dデータを出力する場合、3Dプリンタを用意して自宅で出力する方法だけではなく、オンライン出力サービスを活用するという手もあります。このサービスを活用すれば、出力環境を整えなくてもオンラインで注文し、作ったデータを立体化することができます。今回はそんなオンライン出力サービスの最大手「DMM.make」の3Dプリント造形サービスをご紹介しましょう。

■そもそも「3Dプリント造形サービス」って?

 オンラインによる3D出力サービスは国内でも数多くありますが、その多くは業務用で、法人に特化したもの、もしくは付帯的に個人向けサービスを展開しています。
 「DMM.make」は個人・法人問わずものづくりやクリエイターを支援する取り組みを積極的に行なっており、その一環として3Dプリント造形サービスを展開しています。そのため、個人ユーズでも安心かつ手軽にサービス利用ができるのが特徴で、パーツは1つ単位から出力可能。また、自身の3Dデータを出品して造形物の販売ができる「クリエイターズマーケット」も展開しており、自身のショップを構えたり、他のショップで3Dモデルを購入することもできます。

■常に最新の産業用高性能3Dプリンタで出力できる!

 こういった出力サービスを利用する最大のメリットとして、最新の産業用高性能3Dプリンタで出力ができるという点があります。しかも、サービスの需要増に伴う増強や最新機種への更新、新機種の導入なども頻繁に行なわれているので、サービスを利用する我々は常に最新かつ高性能なプリンタを利用することができます。それは同時に、出力できる素材の選択肢の増加や新素材の追加にも反映されており、これまでも段階的に素材の変更・追加が行なわれています。
 技術の進化は機材だけではなく、素材もより高性能化が進んでいます。それにより、これまで実現できなかったものが、これらの更新により実現可能となることは多くあり、今後もさらに充実していくことでしょう。

■鉄道模型に適した3Dプリント用素材とは?

 DMM.make 3Dプリント造形サービスでは、樹脂系から金属系まで、実に26種類もの素材が用意されています(2022年7月現在)。初めて利用する場合はどの素材を使えばいいか悩むかもしれません。そこでここでは鉄道模型の出力に適した素材を厳選してご紹介します。なお、思い通りに出力できるかは、形状が選んだ素材に適しているか、繊細かつ複雑な表現があるかなどによって結果は変わります。あくまで一例として捉えておいてください。

●アクリル(Ultra Mode)

 繊細な表現が要求される模型の出力に最も適した素材です。鉄道模型の分野でも、個人の作品やサードパーティのパーツ製品で使われており、モデラー諸氏にとっては既にお馴染みの素材と言えるでしょう。
 鉄道模型に適した主な用途としては、車体から床板、床下機器、台車、屋上機器、その他ディテールパーツ、ストラクチャーなど、オールマイティーに活用することができ、まさに万能といったところでしょう。ただし、細長い形状や薄くて平らな形状は反る可能性があるほか、熱に弱い樹脂のため、高温状態にさらすと劣化や変形の恐れがあるので注意しましょう。

●ナイロン

 耐熱性と靭性に優れた樹脂のため、実際に使用するナイロン部品としての強度を持った造形が可能です。鉄道模型の場合は強度を必要とする床板や、ディテール表現を要しない構造物系パーツなどに使えるでしょう。表面は粉を吹いたようなザラザラ感があるのが特徴です。

●光造形樹脂

 家庭用3Dプリンタでもお馴染みの光造形方式(LFS)による出力です。繊細なディテール表現に優れ、鉄道模型の微細なパーツ類などに適しています。なお、出力方式の都合により、発送目安は9〜15日とやや長めになります。こちらも鉄道模型では車体・機器類といったものからディテールパーツ、ストラクチャーに至るまで様々なパーツの出力に適しています。

●エコノミーレジン

 2022年6月に登場した新素材です。こちらも光造形方式を用いた樹脂素材で、高精細な仕上がりと、既存の光造形樹脂材料より安価という利点があります。また、従来品より大型の造形にも対応しているのも特徴で、鉄道模型での出力にも可能性を感じる素材です。

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