text & photo:RM
取材日:’23.2.2 場所:近畿車輛
取材協力:西日本旅客鉄道
JR西日本では、岡山地区用の近郊形電車として新たに227系を導入することを発表していたが、この度製造元の近畿車輛にて報道公開が行われました。
公開されたのは2両編成×3本。
227系は2015年にまずは広島地区用としてデビュー。JR西日本の地方エリア用近郊形電車の主力として広島地区および和歌山地区にて大活躍中で、既に344両が製造された一大勢力となっています。
岡山地区沿線を象徴する豊穏のピンク色を縦方向にあしらったデザイン。「Urara」のロゴマークも確認できます。車外監視カメラの準備蓋があり、準備が出来次第搭載されるとのこと。
岡山地区用としては500番代と番代区分され、101両(3両編成×25本、2両編成×13本)が製造予定。現在115系などが活躍している山陽本線などで2023年度より順次投入としています。
運転台同士の連結部。先頭車間転落防止ホロが装着されていて、これは岡山・備後エリアでは初の装備となります。
デザインコンセプトは「豊穏の彩(ほうおんのいろどり)」とされています。「豊穏」とは、豊穣と穏和からの造語で、岡山・備後エリアの豊かで穏やかな気候・風土を表現しています。沿線を象徴する「豊穏のピンク」がシンボルカラーで、これは「岡山の桃」「福山のバラ」「尾道の桜」をイメージしたもの。また、太陽の恵みや穏やかさを暖色のグラデーションで表現し、窓下のストライブ部にあしらっています。
車両愛称は「Urara」(読み:うらら)」で、そのロゴマークが車体各所に表記されています。
車内は転換クロスシートで、出入り口付近のスペースが広島地区用車両よりも拡大されたことでよりスムーズに乗降可能となります。また、車内ドア上部の情報表示装置による2ヶ国語での行先案内も実施。バリアフリートイレや車椅子・ベビーカー用スペースなどの装備も充実しています。
転換クロスシートの車内(扉脇部のものは固定式)。
扉脇部のシートを片側につき1脚分なくし、乗降スペースを拡大しています。
車端部のロングシートと、その対面の車椅子およびベビーカー用スペース。
バリアフリー対応のトイレ。
岡山地区は115系をはじめ、113系、117系といった国鉄近郊形電車の天国と言える状況でしたが、この227系の投入によって急速に近代化が進みそうですね。
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