鉄道開業150周年に沸いた2022年も終わり、新しい年が始まりましたが、鉄道業界で今年予定されている動きをまとめてみました。「開業編」「新車両編」に続き、今年引退が予定されている車両たちをご紹介します。定期運用の終了や完全引退など、状況は様々ですが、いずれもすでに目にする機会が減っているのは間違いありません。
引退間近の車両たちをチェック!
まずは、2023年1月中の定期運行終了が迫っている東急8500系です。およそ400両が製造され、50年近くにわたって田園都市線で活躍してきた車両です。現在走っているのは8637編成のみで、「ありがとう8500系」マークを付けて運用されています。
続いて、JR北海道のキハ183系。現在「オホーツク」「大雪」で運用されているキハ183系と、「ノースレインボーエクスプレス」として走っているキハ183系リゾート気動車は、3月17日の定期運行を最後に引退が予告されています。
近年は薄いグレーの車体に青い差し色の組み合わせが標準色でしたが、「いまこそ輝け! 北のキハ183系」キャンペーンの一環として、2両の国鉄キハ183系500番台が1986年デビュー当時の復刻カラーで運行されています。
続いて、釜石線花巻駅~釜石駅間で運行されてきた「SL銀河」も、この春を以って終了することが予告されています。2014年4月に登場したSL銀河は、岩手県営運動公園で展示保存されていたものを復元したC58 239号機がキハ141系客車をけん引。釜石線の急勾配に対応できるよう、エンジン付きの客車との協調運転を行っていることも特徴のひとつです。
また、2022年に定期運用を終了し、その後はイベント列車などで走ることがある、小田急ロマンスカーVSEも、いよいよ完全引退がこの秋に迫っています。“白いロマンスカー”ことVSEは2005年に前面展望席付きの箱根観光専用特急としてデビューし、GSEが登場する前はエース車両として活躍していました。ここから半年ほどの間に、どういった記念列車が設定されていくのかにも注目が集まっています。
そのほか、名古屋市営地下鉄鶴舞線の3000形は、後継車のN3000形の入れ替えが進んでおり、3月末までに完了することで引退を迎えることになります。さらに、2023年度中には、どちらも新型車両への置き換えが進んでいる阪神電鉄5001形、神戸市営地下鉄西神・山手線の1000形が引退することになりそうです。
先日、2023年に登場する新型車両をご紹介しましたが、来る車両があれば去る車両もあるということで、各車両の動向に注目していきたいところです。
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