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トラス橋の上に駅!?本当にある鉄橋駅 土讃線 土佐北川「風」の駅をNゲージ鉄道模型でお手軽再現!

2022.12.17

text & modeling:鈴木重幸
photo:羽田 洋

 現在、鉄道模型の市販完成品には数多くの橋梁にまつわる製品が存在します。…が、当然ながら現実世界にはさらに多くの橋梁が存在しており、もちろん市販完成品ではカバーすることはできません。ここでは、製品に「チョイ足し」をし、より多くのバリエーションを再現してみよう…と土讃線 土佐北川駅をお手軽に再現してみた作例をご紹介いたしましょう。あなたの「橋梁ライフ」をより深く広げることができる一助となれば幸いです。(編集部)

↓詳しいディテール写真はこちら!↓

■複線トラス鉄橋+ミニホーム=土佐北川?

 2014.5.10 土讃線 土佐北川駅 P:佐々木 龍

 香川県の多度津と高知県の窪川を結ぶJR四国土讃線。その中ほどに位置する土佐北川は、穴内川を渡る下路式トラス橋の上、というか中?にプラットホームを有するユニークな駅として知られています。  今回の橋梁特集に当たって何か変わった作例を…、ということで思い付いたのがこの土佐北川駅。TOMIXから同社ファイントラックの複線間隔(37mm)内に設置可能なミニホームセットが発売されており、これを複線トラス橋に載せればそれらしいモノが出来るのでは、ということでお手軽工作を試みました。

複線トラス鉄橋の加工
 TOMIXの複線トラス鉄橋は土佐北川の実物に近い青(ライトブルー)を含め4色発売されていますが近場の模型店の在庫がこげ茶しかなく、これをクレオス35明灰白色(三菱系)の缶スプレーで塗装しました。  線路部分もタミヤの缶スプレーTS-1レッドブラウンで塗装し、鉄橋本体と質感を合わせてみました。

■メインとなるミニホームの加工

 ミニホームセットには直線部分用のホーム本体が4個入っており、これを繋げると鉄橋の長さと同じ280mmとなります。これに付属の上屋や外灯、駅名標等を取り付けると一丁上がり、なのですがそのままだと少々そっけない印象なので若干の加工、塗装を行ないました。
 まず、ホーム本体は不要な取付穴を付属の穴塞ぎパーツで埋め。継ぎ目やヒケが目立つ床面にサーフェーサーを筆塗りした後、スティックヤスリで大雑把に均します。しかる後、全体にクレオスのMr.フィニッシングサーフェイサー1500グレーを吹き付け、マスキングして床面をタミヤAS-10オーシャングレイ(RAF)で塗り分け。

 その他のパーツ類は上屋の柱を鉄橋と同じクレオス35、屋根をタミヤAS-16ライトグレイ、外灯とゴミ箱をFARBEのFS034室内用グリーン(いずれも缶スプレー)で塗装、銀色成形の駅名標と柵は無塗装で取り付けました。

 パーツ取付後に全体をタミヤのスミ入れ塗料(ダークグレイ)でウォッシングした後、クレオスのプレミアムトップコートつや消しを吹いて質感を整え、乾燥後にエポキシ系接着剤で鉄橋の床面に固定して完成となりました。

■意外にも橋はほぼ加工せず…でも実は…?

 使用したのはTOMIX製の複線トラス鉄橋(F)ですが、こちらの鉄橋はほぼ製品のまま使っています。ただ、今回入手できたのが焦茶色の成形色の新品であったので、土佐北川駅のイメージに近づけるべくグレーに塗り替えています。

 また、ホーム未設置の鉄橋を1スパン加えることで、実際の土佐北川駅をコンパクトにしたかのような規模感となります。レイアウトにも組み込むのは容易なことから、ちょっとしたアクセントとして試してみるのもいいかもしれません。

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