text & photo:RM
取材日:’22.12.1 場所:大阪駅
取材協力:西日本旅客鉄道
JR西日本では、2023年春の開業に向けて、大阪駅(うめきたエリア)の建設工事を進めています。この「うめきたエリア」開業に伴い、2ヶ所に設置される新たな改札口と、地下ホームの工事の進捗状況の報道公開が、12月1日に行われました。
地下に2面4線で設置される新ホーム。左手のホームには既にフルスクリーンホームドアが設置済となっています。
さらに細かいところの様子も…!
この大阪駅(うめきたエリア)は、現在特急「はるか」「くろしお」や安治川口行きの貨物列車が走る梅田貨物線を地下化し、現在通過となっている大阪駅での乗車・乗り継ぎが可能なようにするもの。将来的には2031年開業予定のなにわ筋線(うめきたエリアとJR難波駅および南海本線の新今宮駅をつなぐ)との結節点ともなる大規模なプロジェクトです。
大阪駅とうめきたエリアとの位置関係の分かるパース。(プレスリリースより)
うめきたエリアの地下ホームは、現在の大阪駅の北西側に位置し(元々梅田貨物駅のあった場所)、線路の方向も斜めの角度が付いています。当初は大阪駅とは改札内連絡のない別駅となる案もあったのですが、大阪駅の一部として改札内連絡ができることになりました。
■大阪駅 西口
まず、大阪駅の在来ホームの西端の方に新たに「大阪駅 西口」が設置されます。道路を1本跨いだところで、そのために既存ホームが西側に少々延長されます(電車が止まる部分ではなく、通路的な位置づけ)。
既存ホームが西側に延長されているところ。
西口のコンコース。ここは地平レベルで、右手に見える階段がホームの延長部につながります。
西口の完成イメージパース。(プレスリリースより)
同じく西口の完成イメージパース。(プレスリリースより)
■うめきた地下口
そしてうめきたエリアは、その西口から改札内連絡通路(地下2階)で行き来できる場所になります。こちらにも改札口(うめきた地下口)があり、地上への出入り口も建設中です。
うめきた地下口の改札予定地の様子。
上写真の完成時のイメージパース。(プレスリリースより)
うめきた地下口の地上出入り口にあたる駅ビルの建設の様子。
大阪ステーションシティから見下ろしたうめきたエリア。赤矢印部分が上写真で建設中のうめきた地下口入口となる駅ビル。
上写真の完成時イメージパース。(プレスリリースより)
■地下ホーム
地下ホームは2面4線で、東側から21~24番線と付番されます。21・22番線が下り方向(天王寺・関西空港方面)、23・24番線が上り方向(新大阪・京都方面)になります。特急電車から近郊型電車、将来的には南海の電車まで様々な電車が入線することから、既存のホームドアは使えず、車種に応じて自在に開口を構成出来るフルスクリーンホームドアが設置される計画で、取材時点では21番線にこれが設置されていました。
フルスクリーンのホームドアは全面ガラス張りで、一部は列車案内など表示するサイネージとなります。
大阪駅うめきたエリア・西側エリアの工事現場が報道公開されました。地下21番ホームに設置したホームドアの開閉実演も行いました。 pic.twitter.com/U3kqNeipXR
— Rail Magazine(レイル・マガジン)【公式】 (@RM_nekopub) December 1, 2022
(プレスリリースより)
ホームドアがない状態で見られるのは今のうちだけかもしれません。
関西空港との連絡を担う「はるか」が大阪駅に停車するようになるというのは、海外からの旅行客が復活した暁には賑わいを盛り返すのに効果を発揮することと思われます。また、このエリアは今まで駅裏、しかも貨物駅の近くだったということで意外なほどに開発が進んでいなかったのですが、今後は急速に開発が進むことでしょう。
位置関係説明図(プレスリリースより)
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画像:JR西日本プレスリリースより