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「電車王国日本」の誕生(前編)【鉄道開業150周年を2分で振り返る その7】

2022.10.29

 日本で最初の「電車」が登場したのは1895年。京都電気鉄道(後の京都市電)が初めて路面電車での営業運転を開始したことに始まり、全国に路面電車が広まっていきます。そしてその後、1904年には甲武鉄道(現在のJR東日本中央線)で初の郊外型電車の運転が開始され、日本の電車はますます広がりを見せていきます。1920年代には50キロ以上の長距離運転を行う私鉄電車が登場し、国鉄も1930年代に横須賀線や京阪神地区で長距離運転を始めました。

各時代のエポックメイキングな車両をおさらい!

 戦後の1950年に国鉄は80系湘南電車を東京~沼津間で運行開始。100キロ以上の長距離運転が始まりました。また、1950年代には高速性能に優れるカルダン駆動方式の高性能電車が続々と登場。私鉄では最新技術を導入した特急電車がデビューしました。国鉄は1958年に151系特急形電車「こだま」の運転を開始し、初めて東京~大阪間の日帰りが実現しました。これをきっかけとして、国鉄は1970年代までに、四国を除く全国の主要路線に特急・急行電車を続々と導入していくことになります。

 一方、電車の車体も木造から頑丈で燃えにくい鋼鉄となり、さらに軽くてメンテナンスが容易なステンレスやアルミ合金へと発展していきます。制御装置は省エネルギーに優れたサイリスタチョッパ制御・界磁チョッパを経て、1980年代からVVVFインバータ制御の時代に突入しました。

それでは、また次回のコラムをお楽しみに!

※本コラムは鉄おもに掲載された「カウントダウン鉄道150周年」を再編集したものです。

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