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特集・コラム

知られざる鉄道のレール輸送を再現!鉄道模型の「チキ」で遊んでみよう!

2022.10.29

text:瀧口宜慎(RMM)
photo:羽田 洋

 鉄道路線の要でもある「レール」ですが、いつまでも同じレールを使っているわけではなく、定期的に点検のほか交換も行なわれています。そんな交換工事をするためにレールを輸送する列車(工事列車)も存在しており、貨車はレール輸送専用となる車両を使用します。「長物車」と呼ばれるグループに属する貨車で輸送しており、主に「チキ」の形式記号を持つ車両がほとんどです。今回はそんな多種多様な「チキ」たちのモデルや関連するアイテムたちを使い、レール輸送列車で遊んでいこうと思います。

■Nゲージでもロンチキを楽しむ!

 ロンチキ(ロングレール輸送用の貨車編成)編成をNゲージでも楽しめないものか…そんな問いかけに応えるかのように、数多くの金属キットをリリースしているペアーハンズから、現在までに200mロングレール用ロンチキ編成の東日本A~C編成タイプや西日本タイプのほか、新日鐵タイプなど豊富にリリースされていま す。このほか50mレール輸送用の3両の短いロンチキも取り揃えています。
 また、新進メーカーの甲府モデルではペーパーキットをリリース。全長200mのロングレール輸送用ロンチキ編成をはじめ、50mロングレール用、25m定尺レール用のチキまで幅広く展開中です。

■搭載レールを試す・グリーンマックス「プラ素材レール」

 チキ車といえば、現代の積荷のほとんどはレールで、模型でもこの積荷を載せた状態で眺めたくなるもの。とはいえ金属製のフレキシブルレールを切断し茶色く塗装して載せるのではあまりにも手間がかかるし、本数をそれなりに 積むとかなりの重量にもなります。そこで、ここではグリーンマックスからリリースされてい る「プラ素材レール」を使って、定尺レールの輸送風景を簡単に再現してみました。

■搭載レールを試す・モデルアイコン「シリコンレール」

 ロンチキ列車で、実物同様に搭載したレールが線路形状に合わせて「しなる」のを再現してみたいと思うファンも多いこ とでしょう。ここで紹介するのは、モデルアイコンによるシリコンゴムをレール型に成型したアクセサリー製品。これを使ってロンチキに搭載してみます。シリコンレールのスケールはNゲージと16番の間を取っており、16番では40kgレールくらいに見え、Nゲージでは60kgレールくらいと、どちらのスケールでも使用可能です。ただし、チキに載せる際は1 本だと細くてバランスが悪いので、何本か平行に接着して安定させます。接着にはシリコン100%の接着剤がお勧めです。

▲Nゲージのチキ5200に搭載してみた。スケールに対してレールは大きく見えるが、思っていたほどオーバーサイズには感じない。

※こちらの記事は『RM MODELS 305 2021年2月号』の記事から抜粋しており、製品情報等は当時のものとなります。あらかじめご了承ください。

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