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特集・コラム

「駅」を訪ねて…積極姿勢の現れ、新駅その1!「ひたちなか海浜鉄道 高田の鉄橋駅」

2022.08.15

取材日:’21.11.2
text & photo(特記以外):羽山 健(RM)
同行取材:遠藤イヅル 取材協力:ひたちなか海浜鉄道

 隔月刊行時代のレイル・マガジンで連載した「シーナリー散歩」。WEB編は「『駅』を訪ねて…」に再構成してお届けしています。2022年1月号では、茨城県の第三セクター鉄道・ひたちなか海浜鉄道を取り上げました。WEB編では今回、ひたちなか海浜鉄道に経営移管してから開業した2つの駅を見ていきましょう。まさに第三セクター化による積極姿勢の現れと言っても良いと思います。

前回記事(那珂湊駅その2)はコチラ

レイル・マガジン2022年1月号(452号)書誌情報

その駅名、ヘンじゃない?…高田の鉄橋駅
 一つ目に紹介するのは、2014年に中根~那珂湊間に開業した「高田の鉄橋(たかだのてっきょう)駅」です。高田というのはこの付近の旧地名だそうで、駅のすぐ上り方(中根方)で中丸川を跨ぐ鉄橋(中丸川橋梁)が地元では以前から「高田の鉄橋」と呼ばれていたことが駅名の由来。

▲高田の鉄橋駅に停車中の阿字ヶ浦行き列車。上空に国道の陸橋が被さっていてちょうど雨除けになっています。

 元々、中根~那珂湊間の駅間距離は3.4kmと路線中最長でしたが、近年那珂湊方に新興住宅地ができたことから新駅を設置することになったようです。那珂湊との駅間距離はわずか900mとなっています。

 位置としては、前述の「高田の鉄橋」のそばであるだけでなく、上空を横切る国道245号の「湊陸橋」下でもあります。この陸橋は以前は片側1車線でしたが、2013年に片側2車線に拡幅。その1年後に直下に駅が出来たという経緯です。幅の広い陸橋の下にあることから、ちょうど雨除けになっているのが上手いところ。とはいえ小ぶりな待合室もちゃんと設置されています。

▲線路に沿って生活道路が走っており、そことの間の狭い敷地にホームが設置されています。

▲線路の反対側から見たホーム。1面1線の棒線ホーム駅で、構造物は比較的シンプルな構造。

▲例の独特の書体の駅名板。鉄橋を「の」の位置に点線で描き、線路を上方一直線に通して表したもの。

▲駅上り方の踏切から、那珂湊方向を見通したところ(開いている踏切から安全を確認の上で撮影)。

▲駅ホームから、中根方を見通したところ。踏切の向こうに見えるプレートガーダー橋が「高田の鉄橋」です。

▲鉄橋は、中丸川に対して斜めに架けられており、側壁は前後にずれて、上から見ると平行四辺形になっています。ちなみに、線内で鉄橋らしい鉄橋はここだけです(用水路を越える程度のものは他にもあります)。

▲高田の鉄橋を渡る上り列車。下路式のプレートガーダー橋のため、あまり撮影向きではありません…。

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