5月26日に、鉄道友の会が選出するブルーリボン賞およびローレル賞の選定車両が発表されました。新型コロナウイルスの影響もあってノミネート車両の少なさも話題となった今年ですが、京浜急行1000形1890番代がブルーリボン賞に、東京メトロ17000・18000系、京阪電鉄3850形がローレル賞に選ばれました。
P:鉄道友の会
京浜急行が同賞に選ばれたのは1983年の2000形以来2回目、そして800形で初めてローレル賞を受賞したのは、さらに4年さかのぼった1979年のことでした。ここでは、過去の選出車両2形式を、投稿写真とともに振り返っていきたいと思います。
◆2000形
1982年に登場した2000形は、600形の後継として、2扉クロスシート車の特急用車両として誕生。8両と4両の固定編成がそれぞれ6編成ずつ、計72両が製造されました。
1992年からは有料の着席定員制列車「京急ウィング号」に使用されたほか、1995年からは品川-横浜間での最高速度が120km/hに引き上げられるなど、優等列車として活躍の幅を広げていきます。
一方で、1998年に2100形が登場すると、3扉ロングシート化が進行するとともに電気連結器の改変による他形式との併結など、運用の柔軟性を高めていったことも特徴です。
「2000形写真撮影会&鉄道ファンミーティング」では、ブルーリボン賞受賞記念ヘッドマークを付けて登場した。‘13.3.10 京急ファインテック久里浜事業所 P:加藤弘樹
3扉化にあわせて細い白帯の一般色に塗色が変更された。‘10.5.16 京浜急行電鉄本線 屏風浦 P:増永祐一
2000形のデビュー以来、初入線となる大師線での試運転の様子。京急川崎―港町間の急カーブ区間では一旦停車、一方が徐行で走行し、各種確認作業が行われていた。車両間隔を確認中。‘10.10.13 京浜急行電鉄大師線 京急川崎~港町 P:黒田 伸
上り最終運用となった、特急品川行の2011編成。最終日には長年慣れ親しんだ快特運用で35年強の現役生活に別れを告げた。‘18.3.28 京浜急行電鉄本線 追浜~金沢八景 P:春日岳大
◆800形
800形は1978年に登場した18m級の4扉車で、普通列車での運用を主とした地上線専用車として登場しました。上部1灯のヘッドライト、片開き式の則扉など、当時の1000形や700形にも通じる京急らしいスタイルを持って登場した最後の新系列とも言える存在でした。また、京急の車両で初となるワンハンドルマスコンを採用したことでも知られています。
3両1ユニットとする独特な制御方式や窓周りを太くホワイトで塗り分けた塗色は、来る‘80年代を強く感じさせるものでもありました。
記念のヘッドマークをつけて展示された823編成。’16.11.12 京急ファインテック久里浜工場 P:鈴木拓也
営業運転を終え、久里浜工場へ回送される827編成。2000形登場以降は細い白帯に塗色が変更された。‘19.3.18 京浜急行電鉄本線 金沢文庫~金沢八景 P:春日岳大
リバイバル塗装復活ツアーでの一コマ。‘16.11.12 京急ファインテック久里浜工場 P:南 輝明