text & photo:根本貫史(RMM)
↓詳しい撮影手順はこちらから!↓
小さい鉄道模型の写真も、スマホカメラの普及により誰でも簡単に撮れるようになりましたが、ただサッと撮るだけでは少々味気ないというもの。環境を少し整えればスマホでも雑誌掲載写真のように綺麗に、カッコよく撮ることができます。ここでは誰でも簡単に調達できる材料と製作できる手順でその撮影のための環境作りをご紹介。今回は、前回に引き続き100均で揃えた簡易ディフューズボックスを使ったものの発展例としてライティングの基礎と背景についてお送りします。
■まずは前回のおさらい!
◆前回の記事はこちら!
100均アイテムで作る!カッコよく鉄道模型が撮れるスマホ撮影ブース
前回は100均アイテム各種で製作した簡易撮影台(ディフューズボックス)を使い、車両の形式写真の撮り方を紹介しました。本来は十分な光量を確保するため、ストロボ(フラッシュ)を使用しますが、この簡易撮影台では同じく100均で入手できるLEDタッチライトを複数使用します。美しく撮影するコツとしては、車両の目線位置とムラのないライトの配置がポイントとなります。
■照明は煩わしいから内蔵フラッシュじゃダメ?
スマホ内蔵のフラッシュは、被写体に直接当たる位置にあるため、模型のような近距離での撮影で は、光源が直接的で非常に明るいので、白い車体の場合はせっかく作り込まれた模型のディテールが飛んでしまいます。面倒ですが、しっかり照明をセッティングしましょう。
■決め手は「背景」!こだわるだけでグッと変わる!
今回は背景処理について解説します。形式写真 を撮影する場合、背景は単色なのが一般的です。 また車両の輪郭や屋上のディテールを明瞭に見せるため、背景色は明灰色が適しています。
背景には照明からの反射を防ぐため、なるべくツヤのない素材を選びます。背景紙は撮影用として専用品が販売されていますが、画用紙やケント紙など目の細かい紙素材でも代用できます。
■グラーデーション背景紙で雰囲気を変える!
背景を単色にするのは被写体を引き立たせるためで、被写体より目に付く色を複数映り込ませるべきではありません。しかし、単調な背景にちょっと変化を付けたい場合は、グラデーションの付いた背景紙を使う手があります。こちらも撮影用の専用品が販売されていますが、パソコンとプリンタがあれば、誰でも簡単に作ることができます。ここでは、自作したグラデーション背景紙の効果をご覧に入れましょう。
■先頭車前面の撮影も同様の手法が応用できる!
先頭車前面の撮影も、基本的には今までの形式写真と同様に撮影します。形式写真と同様、目線位置は車体裾部が水平になる高さに合わせますが、車両の形状によっては少し煽り(やや見上げ る)位置にすると、より迫力が演出できます。