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photo:羽田 洋/RMM
2023年1月の定期運行終了が発表された東急8500系。8000系からの流れを汲む車両の中では東急線内最後の存在ですが、先日「ありがとうハチゴー」プロジェクトの開始が発表されるなど、引退に際したイベントや企画などが次々と発表されています。そんな8500系のNゲージ製品をそれぞれ振り返ってみましょう。
■グリーンマックスから発売された「非軽量車」
1975(昭和50)年に登場し、以来半世紀近く田園都市線の主力として活躍した東急8500系ですが、先述の通り、新型車両の導入によりその勢力を減らし、ついに引退が発表されました。そんな東急8500系を古くからラインナップしているグリーンマックス(以下GM)からは、8500系の初期タイプ(いわゆる非軽量車)がエコノミーキットで発売されていましたが、近年展開する完成品モデルは長年8090系の軽量ステンレス設計を取り入れた後期型の「軽量車」のみでした。そんな中で、2021年に満を持してGM完成品として初登場したのがこの非軽量車仕様の8500系です。
先に登場した8000系(写真左)のマイナーチェンジ版と言える8500系。顔は似ていますが、行先表示窓、ヘッド・テールライト廻りなどその細部は異なります。また、初期型の非軽量車(写真中央)と後期型の軽量車(写真右)では屋根カーブが異なるほか、更新車には前面裾に段差が存在します。
■多く存在したカラーバリエーション
8500系を語る上で外せないのが、やはりそのカラーバリエーションの多さでしょう。前面にのみ赤帯が入る通常仕様をはじめ、後年大井町線に転属し、前面帯がグラデーション化された編成、車内広告を統一した特別編成「TOQ-BOX」で見られた側面にも赤帯が入った編成や、帯色が青になった編成、伊豆急に譲渡された8000系と同じハワイアンブルーの装いになった「伊豆のなつ号」など、その種類は多く存在しました。また、ここからヘッドマークの有無や広告・装飾の有無でバリエーションは多岐に亘ります。
■人気を博した最後の「幕車」
行先・種別・運番表示器が幕式のままであり、かつスカートなども最後まで取り付けられなかったことでファンから人気のあった8606編成。いつしか東急線内に存在する最後の「幕車」として話題になりました。同編成は2020年5月に引退しましたが、現在でも東急テクノシステムにて両先頭車であるデハ8606とデハ8506が静態保存されています。また、Nゲージ製品でも2022年3月にグリーンマックスから発売された他、クロススポイントブランドからこの東急テクノシステム保存車仕様の2両も発売される予定となっています。
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2022年4月現在、実車は残り2編成最後の活躍を続ける東急8500系ですが、ぜひ鉄道模型ではその勇姿をいつまでも楽しみたいものです。
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