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色差し&スミ入れ ウェザリングで使うか?新車の表現に使うか!?

2022.04.09

modeling & photo:根本貫史(RMM)・RMM・浅水浩二

 模型全般での色差しやスミ入れ作業は、手軽ながらもキッチリ効果がある定番のタッチアップ方法です。もちろん鉄道模型でも同じことが言え、モールドにスミを入れるだけでたちまち陰影が付き、実物同様の重厚感や細密感を演出することができます。そして色差しに関しては新製されてまもない新車状態の表現などにも効果的です。今回はそんなタッチアップを中心にウェザリング表現と新車表現のそれぞれを見ていきましょう。

■ウェザリング表現 ラウンドハウス 651系1000番代の場合…

 汚れ表現としてのスミ入れはもはや定番です。特に扉廻りとクーラー廻り、パンタ廻りはぜひやっておきたい部分。ここではクーラー廻りからパンタ廻り、さらに扉周りをやっていきます。

 スミ入れは旧来からエナメル塗料と溶剤を用いるのが一般的です。最近では墨入れに適した濃度に調整した専用の「スミ入れ」塗料なるものが発売されているので、買ってすぐにチャレンジすることができます。基本、流し込む際周囲にはみ出しますが、乾燥後にエナメル溶剤で拭き取ることができるので失敗をあまり気にせずに加工できる点も特徴です。

 ここではスミ入れをした作例を(下写真)車両全体でご覧いただきましょう。メニューとしては各部へのスミ入れとタッチアップになります。床下機器はスミ入れ塗料(ブラウン)でウォッシングしています。対照的に、台車は1000番代化の際に塗りなおされた状態を再現するため、成形色のままスミ入れ塗料(ブラック)でディテールを強調しています。また細かい点でカーテンデカールや内装の枕カバーの塗装などをしていますが、基本的な色差し・スミ入れだけでも十分なほどメリハリの効果があるのが見て取れるかと思います。

■新車表現 KATO 西武40000系の場合…

●市販マーカーペンを使ったお手軽タッチアップ!

 

 「タッチアップ」と聞くとちょっと難しそうなイメージがありますが、街でよく見かける油性・水性(顔料系)のマーカーペンを揃えておくと便利でしょう。写真は文具・画材店などで手に入れやすい製品ですが、最近は模型工作専用のペンも増えてきているので、それらを活用するのも手です。

 事前にプライマーを吹きつけた後、塗装を済ませておいた床下廻りにまずはタッチアップ。銀色の油性マーカーペンで床下機器蓋の把手部分を、金色でトイレタンクや水タンクのホース取付金具を着色していますが、これだけでかなり新車らしさが強調されます。ちなみに、着色の際はペン先の余分なインクをティシューで吸い取ってから、先端を凸モールドに軽く当てるようにして着色すると良いでしょう。

 また、側灯や妻面のドアコックは赤の油性マーカーで着色します。油性なので失敗は許されません。あらかじめ本番前に不要なパーツや車体の似たようなモールドで練習して、ペン先のコンディションを確認しておいた方が安心です。

 新車ならではのポイントとしては、一般的に黒でスミ入れするようなメッシュなどの吸排気部分を内部の筐体色で着色すると効果的です。新品の空調筐体は水色系が多く、作例ではポスカの水色を流し込んでから、乾燥後にエナメル系溶剤を染み込ませた綿棒で余分なインクを拭き取りました。

 パンタ廻りは銀色に塗装した後に、台枠側面を黄色で着色しています。配管は太い方をダークグレー、細いケーブル部分を黒で着色しています。さらに配管留め金具を銀色で色差しするとより新車らしい雰囲気に変身します。

 完成した作例を見てみましょう(下写真)。床下機器の塗装もさることながら、新車特有のポイントを的確に色差しでタッチアップしたことにより、デビュー間もない姿が演出できているかと思います。

 模型の重加工は難しいかもしれませんが、まずはスミ入れ・色差しから自分のコレクションたちを「お化粧」してよりカッコいいメリハリのある姿に変身させてみてはいかがでしょうか…?

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止まらない作業、鉄道模型の「お化粧」!TEZMO SYNDROME(テツモ・シンドローム)14話

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