text & photo:秋山 仁
2022年2月に惜しまれつつ引退した京浜急行電鉄 京急川崎駅の反転フラップ式案内表示器(通称:パタパタ)。列車が発着する度に、「パタパタ」と音を立てながら切り替わる姿は、鉄道ファンだけでなく沿線ユーザーまでも魅了しました。
▲京急川崎駅の反転フラップ式案内表示機
現在となってはLED式や液晶式の案内表示器が多いですが、それらが普及するまでは、このパタパタや幕式の案内表示器が多く使用されていました。旧式の案内表示器は機械的部品が多く定期的に保守点検が必要なことなどから徐々に数を減らしてきています。
今回は、そんな反転フラップ式案内表示器(通称:パタパタ)を再現してみたいと思います。プラ板等の比較的簡単な材料だけを用いており、本体のギアボックスで動かすことも可能です。夏休みの工作を思い出しながら、チャレンジしてみませんか?
▲今回作るもの
■今回使ったパーツリスト
・プラ板:1.0mm、0.5mm
・プラ角棒:1.0mm
・シャフト:3mmネジシャフト
・タミヤ ユニバーサル金具
・タミヤ シングルギヤボックス4速タイプ
・タミヤ ラダチェーン&スプロケットセット
・ネジ、ナット、スペーサーなど
1.パネルを作る
まずは、パタパタにおいて最も重要であるパネルを作っていきます。パネルはプラ角棒とプラ板を接着するだけです。パネルの枚数は自由ですが、数が多いほど多数のコマを表示することが可能になります。今回は24枚としました。
2.パネルを支えるパーツを作る
続いて、プラ板を切ってパネルを支える部品を作ります。24枚パネルを作ったので、24か所穴をあけていきます。穴の位置出しはillustrator等のツールを使うと便利です。パーツが完成したらシャフトに固定してパネルを取り付けていきます。
続いて作成したパネルをはめ込んでいきます。
全てのパネルを取り付けると次のようになります。
3.外装パーツを作る
外装パーツもプラ板で作っていきます。板どうしの接合部はユニバーサル金具(タミヤ)などを用いると便利です。
箱を組み立て、パタパタ部分を取り付けると次のようになります。
4.電動化する
基本的な仕組みが完成したので、続いて電動化していきましょう。背面側にギアボックスを取り付け、チェーンでパタパタの回転軸と接続することで回転する構造としました。必要なパーツは通販サイトや家電量販店等で購入することができます。
ギアボックスは背面側に取り付けています。
5.動作確認
パネルにお好みのコマを取り付けます。パタパタでは1つのコマを上下に分割して表示するので、2分割して貼り付けます。シール用紙を用いると簡単に貼ることができます。今回は京急線の種別のコマをパネルに貼り、京急川崎駅のパタパタを再現してみます。モーターに電池を繋ぐとパタパタが回転します。
▲再現した京急の種別幕(2分割したシールを用意します。)
■おわりに
いかがだったでしょうか?今回は、プラ板でパタパタを再現してみました。パラパラマンガのような簡単な仕組みですが、シールの絵柄によって、楽しみ方も広がるのではないでしょうか。
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